梅雨の時期の休み時間にぴったりなゲーム
梅雨に入ると、休み時間に外で遊べないことが増え、学級もなんとなく落ち着かない……なんてことはありませんか。けがやけんかの心配をせずに、休み時間を安全に楽しく過ごして、次の授業も気持ちよくスタートできるとよいですね。楽しく過ごせるこんな遊びはいかがでしょう。
執筆/東京都県公立小学校主任教諭・柳生実華
目次
ダック&グース〜ハンカチ落としを英語バージョンで〜
みんなで丸くなり、鬼になった子が、ダック、ダック……と言いながら、肩や頭を触って円の外側を歩いていきます。
「ダック、ダック、……グース!」で触られた子は、ハンカチ落としと同様に、鬼に向かってダッシュ! ハンカチがなくても、盛り上がります。「どっちの人にハンカチを落としたの?」なんていうこともなく、楽しく盛り上がります。
ペアフル
椅子なしでできるフルーツバスケットのペアバージョンです。子供たちは円をつくり、まん中を向きます。隣の人同士で手をつなぎ、ペアをつくります。
鬼になった人は、円の中心で「○○の人!」とお題を出します。お題に当てはまった人が、ペアのどちらにもいる場合、もしくは、ペアのどちらか一人でもいる場合は、ペアは解散。手を離して、別の人とペアになります。
ペアをつくれなかった人が次の鬼となり、お題を出します。
かくれんぼうさんを探せ〜名探偵28(クラスの人数)〜
名探偵になった子(グループでもよい)は、廊下に出ます。その間に、一人〜二人(かくれんぼうさん)は、教卓の下などにかくれます。他の子は、友達同士で席を替わったり、フードをかぶったりして待ちます。名探偵は、教室に入ってきて、かくれんぼうさんを探すというゲームです。席を替わったところも一緒に当てさせても楽しいですね。
イエス・ノーゲーム
答える人(グループでもよい)には分からないようにお題を決めたら、みんなにはお題を紙に書いて知らせます。「質問ある人?」と呼びかけ、「見たことはありますか?」「学校に持ってきていますか?」などと、みんなから質問をさせます。みんなの反応を見て、お題がなんなのかを当てるというゲームです。
みんなでめざせ! ○○名人
「けん玉名人」「早口言葉名人」「暗算名人」などの中からエントリーするものを決めます。
エントリーした人で、トーナメント形式で対決。エントリーしなかった人は、応援で参加するなどして、学級全員で盛り上げましょう。
名人になったら名人証をもらえるなど、工夫するのもよいですね。
人間知恵の輪
4〜5人で内側に向かい合って円になり、両隣以外の人とランダムに手をつなぎます。そこから、手を離さないようにしながら、円の状態に戻れたら成功です(円の外側を向いている人がいてもOK)。
まずは、二人組から始めるとよいですね。チーム対抗にしてもよいでしょう。人数が多いほど、難しくなります。
気分もアゲアゲ! ステレオゲーム
5〜6人で「せーの!」の合図で、同時にほめ言葉を言います。言われた人は、よく聞いて、誰がどんな言葉を言ったのかを当てます。ほめ言葉は、言われた人もうれしくなりますよね。
クラスの実態に応じて、ドラえもんなどのキャラクターの特徴をほめ言葉にしても、面白いですね。
係ごとにイベントを考えよう!
雨が降った日の中休みは、係ごとに考えた、みんなが楽しめる企画を行うのもよいですね。はじめは、なかなか思い付かないかもしれませんが、継続して行っていくことで、いろいろなアイデアが出てくるはずです。
例えば、
- ○○クイズ大会(生き物係など)
○○に関するクイズを出して、答えてもらいます。たくさん答えられた人には、手作りの賞状を渡すなどの工夫をするのもよいですね。
- ○○発表会(お笑い係・ダンス係など)
ふだん、みんなのためにネタを考えたり、練習したりしている係が、教室を会場にして発表します。優先的に前の席で見られるグリーン席チケットなどを発行すれば、盛り上がります。
- 体を動かせ! 鉄腕ダッシュ(遊び係)
歩数計をいくつかと、ストップウォッチを用意します。3〜4人が前に出て、体のどこかに歩数計を付けます。30秒間、思いきり体を動かし、歩数計の歩数が一番多かった人の勝ちです。雨で体を動かせないでうずうずしている子も、これでばっちり。トーナメントにして競って、みんなで応援し合うのもよいですね。
安全に楽しく遊ぶために…
「雨の日グッズ」を用意しよう!
外で遊べないときには、カルタやトランプ、ウノ、百人一首などを教師が何セットか用意しておきます。
「雨の日にだけ使っていいよ」「片付けのしかたは……」などとルールをあらかじめ示し、外で遊べないときなどに使えるようにしておくことで、子供たち同士で、楽しく遊ぶことができます。
他学年との交流も
他の学年の教師の理解も得られれば、昔遊びの教え合いや、教室観光ツアーなどを企画してみてはいかがでしょう。「こんな係活動をしているよ」「こんな勉強もするよ」と、二年生から一年生に説明したり、こまの回し方を教えたりするのもよいですね。
ただし、「あのクラスだけ……」なんていうことがないように、同じ学年の教師とも連携を取りながら、調整をしておくことも必要です。
雨の日だからこそできる過ごし方を、子供たちと一緒に考えて、安全に楽しく過ごしていきましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年6/7月号より