【ギモン01】教育実習って、何だろう？

特集: 教育実習完璧ガイド(小中高完全対応)

2022.11.01

これが基本とポイント

●教員の仕事とは、どのようなものなのか。「授業」だけではなく、学校教育の全体を総合的に体験するのが教育実習です。
●子どもから見れば、教育実習生も先生です。教育実習の期間中は、教員としての “自覚” と “品性” が常に求められます。

●実習期間中は学ぶ側から教える側へと立場は変わりますが、“子どもから学ぶ” という姿勢を忘れてはなりません。
●教員としての適性を自ら見極める、自己評価の場でもあります。
●就職活動を理由に、欠勤・遅刻・早退するような行為は許されません！

教育実習と大学の授業

教育実習は、大学での『教育実習事前・事後指導』を履修し、その学習と一体化して行われるものです。教科指導については、すでに『○○科教育法（指導法）』で学習指導案の作成について学習し、さらに模擬授業も実践していると思います。4 年次の秋には『教職実践演習』が行われ、教職課程の授業や教育実習を全般的に振り返ります。

学生にとって教育実習は大きな意義がありますが、受け入れる学校では、通常の授業が中断されるだけでなく、お世話になる実習生担当の教員に、校務多忙な中で、さらに負担をかけることも自覚しておく必要があります。最低限のマナーとして、学習指導案の作成はできるようにしておきましょう。

また、実習前の模擬授業の経験も大変効果的です。模擬授業が『○○科教育法（指導法）』の授業で十分に実践されていない場合には、自主的にグループをつくり、そこで行うなどの対策が必要です。なお、教員採用試験においても、自治体によっては模擬授業を課しています。

有意義な教育実習を行うために

実習生に、すぐに授業実習を行わせるケースは稀です。通常は、観察→参加→授業実習の順に実習が進められます。

教育実習に取り組むにあたって、まずは実習校全体を鳥瞰（ちょうかん）し、どのような学校であるのかを把握することから始めましょう。最近は、ほとんどの学校でホームページを公開していますので、参考になります。母校へ行く場合でも、必ず確認しておきましょう。

１　実習校の沿革を知る

●ホームページを見ます。
●学校案内・あるいは○○周年記念誌などがあれば、参考にします。
●校訓・学校目標・学校経営方針などをチェックします（いろいろな挨拶をする場面で、校訓などを絡めて話をするのもよいでしょう）。
●校歌や校章について調べます（校歌や校章には、その学校の理念が表現されています）。
●私立学校では、創立者についても調べておきましょう。

２　学校の環境を知る

●校舎・教室配置を頭に入れます（施設や情報機器の場所なども重要です）。

くれぐれも担当クラスに迷うことがないように！

３　実習校の教育目標を知る

●学校には独自の教育目標（校訓など）が設定されています。
●その学校の教育目標を達成するために、学年目標、クラス目標、また、児童生徒への学習や生活面などの目標が設定されています。
●実習校の教育目標を熟知しておきましょう。必ずペーパーがあるので、読んでおきます。

場合によっては、文部科学省の研究指定校をはじめ、研究校になっている学校もあります。

４　年間計画・年間行事を知る

●学校は、４月から翌年３月までの、年度別の年間計画や年間行事が決められています。
●実習期間が年間計画や年間行事の中で、どのような時期に当たるのか、また、実習中に行事があるのかなどを、事前に確実に把握しておきましょう。

教育実習では、パソコンをはじめ、情報機器を使う機会が多くあります。実習が始まったら、なるべく早い段階にICT機器やコピー機、印刷機の使い方を指導教官などに確認しておきましょう。

イラスト／タバタノリコ

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