• 勉強マーク小学館ロゴ
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

気になる子も安心できる運動会指導

2019/7/25

ゴールテープを切る直前のイメージ

二学期にはいろいろな行事が行われることでしょう。今回は「運動会」を例に、 支援が必要な子どもに対して、「行事」で気をつけることについて解説します。 正しい知識と子どもを見る目で、支援のセンスを磨いていきましょう。 問いに対する答えを自分で考えながら、読み進めてみてください。

執筆・岡山県公立小学校教諭 南惠介

Q1 「運動会」の練習が始まります。どんなことに気をつければよいでしょうか。

Point1 予定変更に気をつける

運動会に限りませんが、予定変更には十分気をつけましょう。「突然」の変更は、「気になる子」たちにとって大きな負担になり、不安感をもたせます。その結果、不適切な行動につながります。

できるだけ前日に予定変更を伝える。そして、直前であっても、少しでも早く変更点とその後どうなるかまでを1つのパッケージにして伝えるようにします。

Point2 ほめることと理想の行動を示す

叱責で子どもの行動が変わることはありますが、トータルで考えるとデメリットのほうが多いと思います。そもそも何をするべきか、何が悪いかわかっていないことがあります。また、今自分がどうしているかわかっていないこともあります。

「今何をするのか」を簡潔に伝えることで解決することは多いのです。そして、その子が「今どうなっているか」「何をしているか」を伝えることは、案外大切なことです。

よそ見をしている子に「今、ほかのところを見ているよ」、話をしている子に「今、しゃべっているよ」で行動が変わる子はたくさんいます。

もし、ふだんできていないことに対しても具体的に「○○できたら100点なんだけどなあ」と伝えてみましょう。目標がはっきりすることでできるようになることがあります。

Point3 不安だから落ち着かない

落ち着かない行動を見て「話を聞きなさい」「じっとしていなさい」は、わかりやすいけれど、表面的な指導に終わります。

そもそもその子は、話は聞かなくてよいと思っているのか? じっとしていなくてよいと思っているのか? そんなことはないでしょう。

低学年の子が、「不安」ゆえに不適切な行動をすることは、本人が自分の行動に気づいていないことと同じくらい多いと思います。

ふと目が合うことがありませんか? 先生がにっこりと笑うだけで安心して前を向くことができる。そんな場面は案外多いのです。

にっこり笑う先生
笑顔で落ち着くことも イラスト/大橋明子

Q2 「視覚支援」という言葉をよく聞きます。具体的に視覚支援とはどういうことでしょうか。そして、どういうことに気をつければよいのでしょうか。

Point1 子どもの理解の型を探る

人によって得意な情報の得方(認知)は違います。

耳で聞いて理解するのが得意な人。実際にやってみて理解するのが得意な人。

そして、一番多いのが「目で見て理解する」のが得意な人。

「気になる子」の中には、目で見て理解するのが楽で、ほかの方法がとても苦手な子がいます。そういう子が理解しやすいように「パッと見てわかるようにする」ことが「視覚支援」なのです。

Point2 目で見てわかるとは?

「目で見てわかる」ためには2つのポイントを知っておくことが大切です。

・具体的に示す
・簡潔に示す・情報を削る、隠す

1.具体的に示す

イラストや図で示す方法もありますが、友達のできている姿を「ああ、いいねえ。○○ができているねえ」とほめることで具体像を示すことができます。

2.簡潔に示す・情報を削る、隠す

「視覚支援」ということで、いろいろな掲示物が増えている教室を見ることがあります。

基本に立ち戻りましょう。

情報が多すぎると、どれが大切かわからなくなるのです。できるだけ簡潔に伝えることを心がけましょう。

そして「今」必要な情報だけを提示するようにしましょう。

情報は少なければ少ないほどよい。私も含め伝えたがりの先生にとっては、それくらいの感覚がちょうどよいのだと思います。

『小一教育技術』2017年9月号より

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連する記事

行事記事一覧

小学校の年末お楽しみ会を盛り上げる!楽しいゲーム5選

絶対盛り上がるお楽しみ会のアイディアを紹介します。一年生にとって二学期は、初めての行事をたくさん経験し、集団生活にも慣れてきた頃かと思います。残り三学期を楽しく…

小学校お楽しみ会演出の3ステップ

子どもたちが夢中になるお楽しみ会。そこでの学びを充実させるためには、事前の「自治的な計画」、当日の「楽しい演出」、事後の「主体的・対話的な振り返り」が必要です。…

2019/12/7

4年3組学級経営物語(17)

4年3組担任の新任教師・渡来勉先生……通称「トライだ先生」の学級経営ストーリー。子どもたちの熱意を伝え、西華祭の出し物を、禁止されているお化け屋敷の実施を決意し…

学習発表会を成功させよう【小四・水の大切さを考える】

「学習発表会」は、子供たちの自主性・自立心を育てるチャンスです。四年生の 舞台発表実践事例 「わたしたちのくらしと水」の本番までのスケジュールを追って、内容と指…

4年3組学級経営物語(16)

4年3組担任の新任教師・渡来勉先生……通称「トライだ先生」の学級経営ストーリー。 「豊かな学び」には、学習環境の豊かさ、高い知的好奇心が必要。それを実現できる「…

音楽が苦手な先生のための音楽会の実践アイディア
音楽が苦手な先生のための音楽会の実践アイディア

音楽が専科でなくて苦手な先生や、ピアノが上手に弾けない先生も心配いりません。日常の授業を使ってできそうな音楽会のネタと練習のコツについて、畠山先生からアイディア…

こんな学芸会は嫌だ!&理想の遠足【保護者アンケート】

学習発表会が11月に予定されている学校も多いことでしょう。また気候が安定しているので、校外学習に適した時期でもあります。そこで今回は、学芸会と遠足はこうあるべき…

音楽会まで短い練習時間!ここをおさえればOK

音楽会に向けて、体育館での練習が始まる時期です。教師の気持ちだけが空回りすることのないように、全員で楽しみながら本番を迎えたいものです。では、短い練習時間でどの…

ミニミニ劇の力!~楽しく学び、達成感を味わう~

ミニミニ劇は、歌に合わせて言葉を言ったり、体を動かしたり、五感を通して物語の世界を体感できます。そのため、物語の世界を深く味わうことができます。また、その創作プ…

オリジナル脚本「かにむかし」イメージ
絶対ウケる!学習発表会オリジナル脚本「かにむかし」

昔話のアレンジで、自分たちらしい劇を作ってみましょう。学習発表会などで発表してみましょう。ここでは、「さるかにばなし」をアレンジした多賀先生考案の「かにむかし」…

もっと見る