在校生へ思いをつなぐ卒業制作
校内の壁やプール外壁には、過去の卒業制作が多数飾られ、それらは卒業生の足跡として大切にされています。ただ、設置場所や改修工事に伴う廃棄問題が発生し、近年は「個人で持ち帰るもの」が主流になってきているようです。ここでは、設置上の問題がなく、教育的にも価値があることを前提にした卒業制作の例を紹介します。
執筆/福岡県公立小学校教諭・宮原佳太

目次
オリエンテーション
はじめに、卒業制作を行う目的意識を持たせましょう。学年で大切にしてきたことを引き継いでもらいたい、ともに小学校生活を過ごした在校生へ感謝の気持ちを表したい、といった思いを基本にすることが大切です。次のような流れでオリエンテーションを行うとよいでしょう。
- 学年目標や様々な行事で学んだこと等、学年で大切にしてきたことを確かめ、在校生に引き継いでもらいたいという思いを持たせる。
- 在校生とともに活動してきたことを振り返り、感謝や応援の気持ちを持たせる。
- 「在校生へ思いをつなぐ卒業制作をしよう」というめあてを立てる。
- 参考になる過去の卒業制作があれば、写真などの資料を添えて紹介する。
計画と準備
次に、何をつくるかを話し合いましょう。どのような制作ならば目的を果たすことができるか、その制作は実現可能か、といった視点で考えることが大切です。


以上のような流れで活動を設定してみてはどうでしょうか。教師は、視点をもとにアイデアを比べさせたり、子供のアイデアについて事前に関係職員に相談したりしましょう。