学級担任の時短術②「安定的な学級経営をして時短につなげよう」

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小学校教員の「学校における働き方改革」特集!

働き方改革は、現在の学校の重要テーマです。仕事を効率化しつつも、授業や学級経営の質が落ちないような時短術について、毎月22日公開、全12回で連載していきます。第2回のテーマは、「安定的な学級系をして時短につなげよう」です。時短術の本質的な目的についても解説します。

執筆/千葉県公立小学校校長・瀧澤真

働きすぎを改善して、プライベートを充実させる

第1回の連載でも少しお話ししましたが、なんのために時短を行うのでしょうか?

「働き方改革」とは、まずは働きすぎの状態を改善するということです。「過労で心身が病んでしまうことを防ぐ」ことが、第一の目的です。ですから、子供と向き合う時間をつくり出すためなどと思う必要はありません。そのように考えるから、息苦しくなるのです。

働きすぎの状態を改善して、学校外の時間、プライベートの時間を確保することを基本に考えましょう。そして、プライベートの時間には、自分のやりたいことを行えばよいのです。

ノー残業デーを設けて、ジムに通う教師。

プライベートの時間が充実すると、結果的に心にゆとりができ、仕事が充実する、子供への対応に深みが出るということもあるでしょう。

さて、ここまでのことをまとめます。

・極力質を落とさずに、教育の目的を見失わないような時短術を行う。
・削った時間は基本的に、自分のために使う。

この二つのことを両立するのは、難しいかもしれませんが、大切な視点ですので、ぜひとも意識していきましょう。

全体指導と個々の把握で学級づくり

学級の様子はいかがですか。4月のスタート時には、生活のきまりや学習の約束事などを細かに確認、指導すると思います。

ところが、6月頃になると、次第にチェックが甘くなり、乱れてくることがあります。それを放置すると、学級が荒れてきます。そうなると、さまざまな生徒指導に追われたり、保護者の相談が増えたりします。計画的に物事を進めることができないため、どんどん忙しくなってくるわけです。

ことが起きたときに消火に回るのではなく、火が出ないようにすること、防火に努めることが、結局はゆとりを生み出します。そこで、4月に教えたことが子供たちに定着しているか、当たり前のことが当たり前にできるようになっているのかを、この時期に再度確認し、指導していきましょう。

例えば、次のようなことができるようになっているでしょうか。

・自分からあいさつできる
・時間を守っている
・学習用具の準備ができている 
・整理整頓ができている
・掃除や給食の当番活動は、教師の指示がなくてもできる

簡単なようでいて、これらが定着するには1年はかかると思って指導したほうがよいでしょう。給食の時間になったときに、いつまでも当番が支度をしないということはありませんか。当番ではない子供たちが、いつまでも手を洗いに行かないということはありませんか。授業が始まっても座っていない子はいませんか。

ここで指導を緩めないことが、安定的な学級経営につながります。   

また、学級全体という大まかな見方だけでなく、「一人一人という視点」での確認も大切です。いつまでも準備ができない子は何人いて、それぞれできない理由はなんでしょうか。こうしたことは学習面にもいえます。一年生なら10の数の合成が分かっていない子は何人いますか。どの程度できていませんか。

子供たち一人ひとりの学習面でのつまずきを把握するため、メモをとる教師。

そうした一人一人の見とりをしていきましょう。時間はかかるかもしれませんが、結局はそれが学級経営の基盤となり、時短にもつながります。

ただし、ここで気を付けなければならないのは、完璧にやろうと思わないということです。完璧をめざしたら、いくら時間があっても足りません。おおざっぱな把握でもかまわないというゆとりをもつことも大切です。

イラスト/バーヴ岩下

『教育技術 小一小二』2021年6/7月号より

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