夏休み前のセルフチェック指導
- 特集
- 評価と見とり方特集
一学期もいよいよ終盤にさしかかってきましたが、学級の様子はどうでしょうか。日々の指導には、教師の根気と見守る気持ちが必要です。細かいことでも見逃さず、「目配り」「気配り」「心配り」に努めましょう。夏休み前に、子どもたちへ一学期の振り返りを促してみましょう。
目次
子どもによるセルフチェック
子どもたちが、自分の行動を振り返ることができる時間をつくりましょう。その中で、「元気にあいさつをして学級目標に近づけた!」「クラブ活動で活躍できた!」「友達が増えて、優しくすることができた!」というような感想が出てくれば、大いにほめてあげましょう。
生活面だけでなく学習面での振り返りも重要です。次のようなカードを用意すると、子どもたちも取り組みやすいでしょう。
また、このセルフチェックをもとに、夏休み中の「生活のめあて」をもつように指導しましょう。例えば、早寝早起きができなかったのであれば、「朝のラジオ体操に参加する!」、外で元気よく遊べなかったのであれば、「プール開放に参加する!」など、個人の課題をクリアできるような「生活のめあて」をもたせるのです。
学習面では、自己評価の理由を書かせることで、苦手だった単元や教科について課題意識をもたせることができます。夏休みに、自分の課題に進んで取り組むことで、苦手なものを克服させ、子どもに自信をつけさせるチャンスになります。長い休みを効果的に利用しましょう。
通知表作成時にも活用
子どもたちをそばで見てきたつもりでも、子ども自身が努力したと感じている内容は、教師側が感じている内容と違っていることもあります。一人ひとりをしっかりと認めていくために、子どものがんばりを励ましてあげたいですね。セルフチェックカードを参考にして、通知表の所見を書くこともできます。充実した夏休みに向けて、子どもたちが意欲を高められるようにしましょう。
文/大阪府公立小学校教諭・吉田龍平
『小四教育技術』2015年7/8月号より