小4国語「調べたことを報告しよう」指導アイデア

教材名:「調べたことを報告しよう」(東京書籍 四年下)

指導事項:〔知識・技能〕(2)イ〔思考力、判断力、表現力等〕(1)イ
言語活動:ア

執筆/香川県教育センター指導主事・尼子智悠
編集委員/前・文部科学省初等中等教育局教科調査官・菊池英慈、前・香川県公立小学校校長・川井文代

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元では、友達に伝えたいことを決め、報告するために、集めた材料を比較したり分類したりして整理する力、また、考えとそれを支える理由や事例の関係について理解したうえで、相手に伝わるように事例や理由を挙げながら、話の中心が明確になるように話の構成を考える力を付けます。

②言語活動とその特徴

本単元では、学級の友達のふだんの生活について、アンケートなどで調べたことを基に、その結果や結果から自分が伝えたいことを報告する言語活動を位置付けます。

「勉強のしかた」など、自分たちが生活をするなかで気になっていることを大きなテーマとして定め、そのテーマについて報告するには、どのようなことを調査すればよいか考えたり、調査したことをどのように分類していくか考えたりすることで、情報を収集する力や内容を検討する力につながります。

また、アンケートの結果からどのようなことが言えるのか考えたり、結果をどのように表したら聞き手に分かりやすいかを考えたりすることで、構成を検討したり、考えの形成をしたりする力につながります。

単元の展開(9時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①既習事項をふり返り、本単元の課題を捉え、学習課題を設定する。

【学習課題】調査して分かったことを、分かりやすく相手に伝えよう。

第二次(2~8時)

②何について調べるかテーマを決める。

③アンケートの内容を考え、アンケートを作る。
→アイデア1 深い学び

④アンケートを取り、集計する。

⑤⑥報告するための話の組み立てを考える。
→アイデア2 対話的な学び
→アイデア3 主体的な学び

⑦考えたことを基に、実際に練習(シミュレーション)をする。

⑧シミュレーションしたことを基に、発表のしかたなどを再考し、最終練習(リハーサル)をする。

第三次(9時)

⑨発表する。

アイデア1 結果を予想し、アンケートの内容を考える

深い学び

アンケートを取る際には、どのような結果になるか予想をしたうえで質問内容を考えることが大切です。

例えば、「家の手伝いをすることについて提案したい」と考えたときには、「している人が少ないだろうから、もっと手伝いをする人を増やしたい」や「きっと平日は休日より手伝いをする時間が少ないと思うから、平日にも手伝いをするように提案したい」など、どのような結果を得たいかという調査目的に合った質問内容を考えさせましょう。

▼質問内容を考える流れ

質問内容を考える流れ

また、聞きたいことがたくさん出てきた場合に、どの質問項目を実際に質問するか精選することや、質問する順序を検討することも大切です。テーマに沿ったアンケートになっているか、アンケート全体を見たときにつながりのある内容になっているかどうかという視点で、実際のアンケート内容を検討させましょう。

アンケートを取った後は、その結果をすべて報告しなければいけないのではなく、伝えたいことや結果に応じて精選するという方法があることも伝えておくとよいでしょう。

▼挙がった質問内容

挙がった質問内容

まずは、手伝いをしたかしないかを聞いてから、理由を聞かないとね。

手伝いをしたと答えた人には、した理由を聞いて、してないと答えた人には、どうしてできなかったか聞いたらいいね。

手伝いをする時間帯も聞けばよいと思っていたけれど、だいたいの人が同じ時間だろうから、質問から外そうかな。

予想と違って、お手伝いしている人が多いかもしれないよ。お勧めのお手伝いがあれば、聞いておけばいいんじゃないかな。

曜日ごとの手伝いをした人数は、日ごとの人数の変化だから、折れ線グラフにすると、手伝いが少ない曜日がすぐ分かっていいかな。

アイデア2 効果的な資料作成について検討する

対話的な学び

結果をまとめる際に、提示するものとしてグラフ、写真、絵、表などが考えられます。それぞれの特徴を知ったうえで、自分が伝えたいことは、どの提示方法にすると、より効果的に伝わるのかを話し合わせましょう。

自分が伝えたいことは、どの提示方法にすると、より効果的に伝わるのかを話し合わせましょう。

■グラフ
[棒グラフ]いくつかの数の大小を比べる際に有効
[折れ線グラフ]数の変化を表す際に有効

■表
どの項目が何人いるのかを表す際に有効

■写真
実物の感じをそのまま伝える際に有効

■イラスト
伝えたいところを強調したりわかりやすく加工したりするなど、焦点化して伝える際に有効

手伝いの項目ごとの人数を表したいから、表を使おうと思うんだけど、どうかな。

表もいいけれど、棒グラフにしたほうが、より視覚的に多さの違いが目立つんじゃないかな。

私もそう思うよ。棒グラフに加えて、イラストを使うと、よりどんな手伝いが多いかイメージがわきやすいんじゃないかな。

「何もしていない」という項目がとても多いことも伝えたいから、そこだけ棒グラフの色を変えたら、目立っていいと思うよ。

アイデア3 アンケート結果のつながりを意識して、発表の構成を考える

主体的な学び

発表の構成を考える際には、アンケートの結果をどのような順で伝えればより自分たちが主張したいことが伝わるか、それらのつながりを吟味していくことが大切です。

構成を考える際のポイントを参考に、どうしてそのような順にしたのか、子供が理由を述べられるようにしましょう。

構成を考える際のポイント
・抽象的な質問からより具体的な質問になるようにする。
・複数のアンケート結果を組み合わせて分かることを伝えたい場合は、それらのアンケートを続けて示す。
・主張したいことにつながらないアンケート結果は入れない。

全体から部分に狭まっていくように、一週間の手伝い回数から、どの曜日にしたかという順に構成しよう。

土曜日に、掃除の手伝いをしている人が多いことが分かったから、曜日の結果後に、手伝い項目の結果を示そう。

手伝いをしている理由は、アンケートを取ったけれど、今回は、自分が伝えたいことに関係ないから構成には入れないでいいね。

イラスト/やひろきよみ、横井智美

『教育技術 小三小四』2021年2月号より

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