小6算数「資料の整理」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校教諭・肥後和子
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都公立小学校校長・長谷豊

本時のねらいと評価規準

本時の位置 5/13

ねらい

度数分布表を柱状グラフ(ヒストグラム)に表して分布の様子をとらえ、データの特徴を読み取ることができる。

評価規準

  • 度数分布表をもとに正しくヒストグラムに表している。
  • ヒストグラムから資料の特徴を捉えている。

問題
1組、2組、3組の跳んだ回数を表した度数分布表をグラフに表して各クラスの特徴を読み取り、どのクラスがなわとび大会で優勝するか予想しよう。

1組のとんだ回数
2組のとんだ回数
3組のとんだ回数

これまでの学習では、平均値、ドットプロット、度数分布表を使ってどのクラスが優勝するかを予想しましたね。今日は、度数分布表をグラフに表し、散らばりの様子から優勝予想をしたいと思います。

どんなグラフになるのかな?

このグラフは度数分布を表す柱状グラフといいます。ヒストグラムともいいます。

―ヒストグラムを知る―

棒グラフと似ているけれど隙間がありません。

その階級に何日あるかをマスの幾つ分で表しています。

2組と3組の度数分布表をヒストグラムに表してみましょう。

1組のとんだ回数・グラフ
2組のとんだ回数・グラフ
3組のとんだ回数・グラフ

今日はこのヒストグラムをもとに、3クラスの特徴を改めて考え、どのクラスが優勝できそうか考えてみたいと思います。

本時の学習のねらい

柱状グラフ(ヒストグラム)から、3クラスの特徴を読み取ろう。

見通し

ヒストグラムを使うと1組、2組、3組の資料についてどんなことが調べられるかな。

1番多い度数の階級や階級の幅を調べることができます。

全体に占めるある階級の度数の割合を調べることができます。

今までに調べた平均値や最頻値との比較もできそうです。

いろいろな見方で調べることで、より正確な予想ができそうですね。

自力解決の様子

A 自分の考えが説明できない。
反応例:1番多い度数を見ると、1組は60以上65未満、2組は65以上70未満、3組は55以上60未満ということがわかった。

B 資料の大まかな特徴を捉え、自分の考えをまとめている。
反応例:1番多い度数で比べると2組、階級の幅で比べると1組、70回以上の記録で比べると3組の記録がよい。

C 既習事項と関連付けて資料を読み取り、自分の考えをまとめている。
反応例:65回以上75回未満の度数で比べると、1組が4日、2組が8日、3組が6日、これを割合で示すと1組27%、2組57%、3組35%。割合の方が正確かもしれない。

学び合いの計画

導入で、ヒストグラムを紹介しましょう。その中で、ヒストグラムは何を表しているのか、棒グラフとの違いは何かを話し合いましょう。3クラスのヒストグラムを並べて提示することで、各クラスの資料のちらばりの様子が比較でき、児童が説明しやすくなります。また、今までの学習を振り返り、最頻値、平均値は資料全体の中のどこにあるのかを確認するようにしましょう。学習を振り返る習慣を付けておくことで、資料を多面的に読み取ろうとする姿勢が生まれます。

自力解決では、つまずいている子への指導が必要です。まず、グラフが読み取れているかを確認し、次に今まで学習したことがグラフのどこに表れているかを見付けさせましょう。既習と合わせて考えることで新しい考え方ができることに気付かせ、グループ学習への意欲を高めましょう。

授業の、中盤は2~3人のグループで考えをまとめる時間をつくることもよいでしょう。自分とは違う見方や新しい見方に出合い、根拠をもとにした話合いになるように、教師が積極的に関わりましょう。

ノート例

ノート例

全体発表とそれぞれの関連付け

ヒストグラムをもとに資料の特徴を読み取る際、まず一番よい記録に着目すると、「一番よい記録の70回以上75回未満の階級の度数は3組が1番多いけれども、3組はばらつきが大きい」と考えることができます。

また、「60回に満たなかった記録の度数に着目すると1組が1番少ない」と考えることもできます。

平均値に着目すると3組は40以上45未満の階級の度数が1日あることが原因で全体の平均を下げていることにも気付きます。

資料を多角的に分析し、「どの学級が優勝できるか予想しよう」という目的にそって考える子どもの気持ちを大切にしましょう。教師は「本当にそう考えていいのか?」「絶対にそれで大丈夫?」と問い返し、様々な視点から考察することを促し、子どもが自らの考えを問い直し、整理できるようにしたいものです。

学習のねらいに正対した学習のまとめ

  • ヒストグラムは全体のちらばりの様子がひと目でわかり、資料の特徴が伝わりやすい。
  • ヒストグラムに表すと、いろいろな見方ができ、見方によって考えが違ってくる。

学習感想

  • ヒストグラムは全体のちらばりの様子が見えやすいので、3クラスの資料の違いがはっきりと分かった。
  • 平均値が低いのは3組だが、3組は1日だけ記録が低い日があるので、その日を取り除けば平均値が高くなると思う(グラフに表したことで、発見できた)。
    ※学習評価は主に状況の観察やノートの記録で行う。

『教育技術 小五小六』2020年12月号より

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