「マスコミが学校をネガティブに取り上げるのが嫌い」という不満にぬまっちは?|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」
子供たちのやる気を引き出すユニークな実践が話題の「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生 。今回は、「マスコミが常に教育現場に対してネガティブな取り上げ方をしているように感じる」という先生の不満に対し、ぬまっちの考えを聞いていみました。
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ネガティブなニュースが多いのは教育現場だけとは限らない
とんでもない学校や先生のことがニュースになることはあるよね。ボクも正直ニュースを観て、「そんな酷いことをうちの学校でやったらアウトだよ」ってびっくりすることもある。
確かにマスコミが学校や教師のネガティブなところばかりを取り上げているようにも見えるかもしれないけれど、「ありえない」ことがまかり通ってしまっている事実もあるんじゃないかな。
もちろんすべてが本当なのかどうかはわからないし、背景もよく調べてみないとよくわからないことは多い。でもネガティブなニュースが多いのは教育現場に関するニュースに限ったことではないと思う。
自分自身の働く姿勢を見直すことも大事
それに、マスコミの取り上げ方が変わったらといって、何かが変わるわけではないと思うんだよね。なにもかも周囲のせいにするのはおかしいと思うし、自分にできることは何かなと考えることが大事。
例えば、
・自分自身が常にポジティブな姿勢で仕事をしているか?
・がんばっている他の先生を認めたり、励ましているか?
・保護者や子供たちがマスコミの情報を鵜呑みにせず、教師や学校を信頼してくれるような関係性を築けているか。
など、まずは自分自身の姿勢や活動を見直し、自分たちでポジティブな環境をつくり上げる必要があると思う。
自分でポジティブな教育現場の情報を発信できる時代
いまではSNSなどで自分の実践を発信する先生も増えてきたよね。だから、もっと先生から自分たちでがんばっていることなどを世の中に発信してもよいと思う。
先生の中にはSNSで批判ばかり書いてる人もたくさんいるけど,それってある意味マスコミと一緒だよね。だからよいニュースや、意外と知られていないシステムなど、どんどん発信してみんなに広めて教師の仕事を理解してもらうことも大切だと思う。
そもそもマスコミのネタ元は、個々で発信された情報だったりするんだ。 ぜひマスコミにポジティブなニュースとして取り上げてもらえるような実践をやってみたり、すごいことをしている先生を見つけて、自分から発信してみよう 。
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沼田晶弘(ぬまたあきひろ)●1975年東京都生まれ。国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカ・インディアナ州立ボールステイト大学大学院にて修士課程を修了。2006年から現職。著書に『板書で分かる世界一のクラスの作り方 ぬまっちの1年生奮闘記 』(中央公論新社)他。 沼田先生のオンラインサロンはこちら>> https://lounge.dmm.com/detail/2955/
取材・構成・文/出浦文絵