【小一小二】楽しい給食時間のポイント
新型コロナウイルス感染防止のための制約がある中でも、給食の時間が楽しみになるように、自分の食生活を見直し、望ましい食習慣を身に付けられるようにしていきましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・西田あすか

目次
自分をふり返り、楽しい食事時間にする
学校給食が初めての一年生は、「学校の給食って、おいしいのかな」「自分の好きなメニューは出るのかな」と楽しみな気持ちと、「全部食べられるかな」「自分が苦手なものが出たらどうしよう」と少し不安な気持ちがあったことでしょう。また、感染症予防のため、グループにはしない、自分の給食は自分で配膳するなど、各学校で工夫した給食の時間になっていると思います。
いろいろな制約のなかでの学校給食ですが、給食の時間が楽しみになるように、自分の食生活を見直し、望ましい食習慣を身に付けられるようにしていきましょう。そのために、学校栄養職員や養護教諭、家庭と連携し、子供たちの意識を高めていくことが大切です。
自分の課題を発見するための工夫
一人ひとり、自分の食べ方や食事のマナーなど、ふり返りをする時間を確保しましょう。自分事として考えるための準備をしておきます。
写真や動画を活用する
野菜が苦手な子、量は多くなくても完食する 子、ごはん粒を1粒も残さずきれいに食べる子、給食全般が苦手な子など、さまざまな子供がいます。子供の様子をよく見て、記録しておくことが大切です。
給食の様子を写真や動画に残しておくと、自分の食生活をふり返り、課題を発見しやすくなります。
食への興味をもたせる
食べることを楽しむためには、食べ物に興味をもたせ、新しい発見ができるように工夫することも必要です。例えば、「今日のスープのなかには、何が入っているかな」と聞くと、子供たちは興味深く食べたり食材を探したりします。
自分の苦手な食べ物も、知らず知らずのうちに食べられるようになるかもしれません。教師はすぐに、価値付けし、子供たちの食への意識を高められるようにしましょう。
他教科との関連を図る
各教科に食に関する学習があります。相互に関連付け、指導を行うようにします。
〈例〉一年生 生活科「学校探検」
給食室の前を通ると、おいしそうなにおいがしてきます。学校探検では、興味をもっている子供たちに、「給食室の中をもっと観察してみよう」と投げかけると、大きな鍋を見付けたり、調理員さんが一生懸命に給食を作る姿を発見したりします。調理員さんの努力や大変さなどを考えるよい機会です。調理員さんと事前に打ち合わせをしておき、直接お話を聞くことも有効です。

〈例〉二年生 生活科「季節の野菜を育てよう」
野菜を栽培する単元と関連付けると、自分たちで作った野菜をおいしく食べるだけではなく、自然の恩恵への感謝など、子供の食への意欲を高めることができます。