小4らくらくUnit 5「Do you have a pen?」③【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
小4【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】

ゆたかな言語活動を行うためにICTを活用した授業が求められる外国語活動。しかし、様々なツールや教材を切り替えながらでは、手惑う場面もしばしばでしょう。本好利彰先生がこれまでの授業で作成してきたパワーポイント(スライド)教材は、これひとつ、授業の導入から終末までモニターに映すだけで授業を組み立てられる”お助け教材”です。「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」で外国語活動の授業を、らくらくクオリティアップ!
今回は、Let’s Try! 2 Unit 5「Do you have a pen? おすすめの文房具セットをつくろう」の第3時のらくらく授業の進め方です。

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学校4年生の「Let’s Try! 2」のUnit 5「Do you have a pen? おすすめの文房具セットをつくろう」全4時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

【本単元のゴール】
学習した表現を使って身近な人のために買い物をしよう
【本時の目標】
いままで2時間学習してきた表現を使って自分のほしいものを買おう!
【単元の目標】
〇文房具などの学校で使う物や、持ち物を尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
〇文房具など学校で使う物について、尋ねたり答えたりして伝え合う。(思考力、判断力、表現力等)
〇相手に配慮しながら、文房具など学校で使う物について伝え合おうとする。(学びに向かう力、人間性等)
【言語材料】
◎Do you have (a pen)? Yes, I do. / No, I don’t. I [have / don’t have] (a pen). This is for you.
〇have、身の回りの物 (glue stick, scissors, pen, stapler, magnet, marker, pencil sharpener, pencil case, desk, chair, clock, calendar)
◎How many (apples)? Ten (apples).
○身の回りの物 (pencil, eraser, ruler, crayon)、数(1〜60)

  1. 挨拶
  2. チャンツ
  3. めあて
  4. デジタル教科書 Let’s Play ②
  5. ショッピング活動
  6. ふりかえり

各活動の流れ

①挨拶

挨拶のあとにUnit 2で学習した How’s the weather? を使ってその日の天気を聞いたり、Unit 3で学習した曜日を聞くために What day is it today? と尋ねたり、既習事項を取り入れてみましょう。

②歌

Ten steps を歌いましょう。本時では数字もたくさん出てくるため、ウォームアップにもよいと思います。

③チャンツ

1時目に行ったチャンツです。1時目と同じように役割を替えて行いましょう。

Dou you have an ~? が10回繰り返されます。

④めあて

本時のめあてを確認してください。

ショッピングのデモンストレーションを見せるなどして、児童からめあてを出させることが理想です。実態に合わせて変更してください。

⑤デジタル教科書 Let’s Play ②

教科書では、文房具絵カードをならべて、文房具セットを作り、友達と伝え合おうという活動になっています。次のショッピング活動へつながる活動になります。巻末カードを事前に切っておきましょう。 巻末カードは2人分を1セットとして準備することをお勧めします。1人分だと、どの文房具カードも1枚ずつしかないため、文房具セットを作る時にどれも1枚では、How many? の表現を使う必要性がなくなってしまいます。1人1人に2人分1セットで使わせたいので、隣のクラスの分を借りるか、本記事のダウンロード教材を印刷して使うなどしてください。

巻末カードは100円ショップで購入できるプラスチックの透明な小袋に入れておくと便利です。

私の授業では、文房具セットを伝え合う活動は教科書と同じですが、そこにB児童がメモをして Do you have a pen?How many? などの学習している表現を活用しながら友達の文房具セットを再現させる活動にアレンジしました。以下がその手順です。

  • 児童A(文房具をセットする人)は黒板に向かって右側、児童B(メモをとる人)は左側に座ります。この座る場所がポイントです。教科書のP21(右ページ)に児童Aが絵カードを置き、左ページを下写真のように立てれば、作成した文房具セットが隠れて、相手に見えないようにすることができます。
  • 児童Aは教科書のP21に、文房具カード(2人分)から好きな文房具を選び、セットをつくります。
  • 児童Bはメモ用紙を基に児童Aの好きな文房具セットを質問しながらそろえていきます。

私が実際に行った時の板書例(写真)を参考にしてみてください。デモンストレーションも児童が実際に活動するように行います。黒板に向かって右側がA、左側がB、そして間にはマグネットで衝立を貼り付けておくと、児童がイメージしやすいと思います。
ABを交代して行うと本時のメインの言語活動に時間をかけられないので、1回のみ行うのがよいでしょう。次時に2回目を行うようにしましょう。

⑥ショッピング活動

ショッピングの活動では、数種類の色紙に文房具の絵(キャラクターが入っています)を印刷して切り、カードのようにして使いました。私の授業では、育苗ポット(ホームセンターで安く購入できます)にカードを入れて並べました。

ダウンロードできる文房具絵カードは、キャラクター5種×文具5種=計25種類あります。5色の紙を使うと、全部で125種類のカードが作れます。このように育苗ポットに入れて並べると、ショッピング活動がしやすいです。

また、グループ(文房具店)毎に、違うキャラクターが入ったカードにしました。そうすることによって自分の欲しいキャラクターの文房具店に自分の欲しい色の文房具を既習事項を活用してショッピングすることが疑似体験できます。

図のような形で紅白帽をかぶらせると、赤帽子組と白帽子組をそれぞれ移動させられるので、おすすめの方法です。

まずは赤帽子をかぶっている児童から好きなキャラクターの文房具店に移動させます。教科書に6枚の文房具を貼るようにします。3回の移動で6枚の文房具をそろえられるように指示するなど制限を加えて活動するとよいでしょう。


●まず、教師とATLでデモンストレーション
教師…お客さん ALT…店員さん
学習した表現を使ってデモンストレーションを見せます。

●次に、児童(数名)と教師で、店員さんとお客さんをやってみる(前半の活動)
実際にうまくできなくてもやらせてみましょう。

児童と教師で行う→うまくいかないところや、困ったところはないかを聞く。分からない表現をALTと発話させる。

これを繰り返し、徐々にできるようになってくればよいと捉えてください。

●中間指導
例→上手にできている児童のやり取りを見せる。
 →うまくできていない部分を気付かせ後半につなげる。
 →本単元の表現でなく、これまでの既習事項で付け加えられないか考えさせる。
  例:挨拶 How are you?
 →児童に、お店だったらどんな表現を使っているか、生活場面から想起させる。

いくらですか?と普通聞くと思う。

●中間指導後の後半の活動

教師は評価に向けての見取りを行います。

⑦ふりかえり

本時のめあてから振り返りを行いましょう。また、次時に何を行うのか学習が継続するように話をしましょう。次時に使うワークシートを見せながら話をするのもよいでしょうし、児童に、今日の授業と何が違うか聞いてみるのもよいと思います。

↑次時に使うワークシートで作ったカード
居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。

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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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