小4らくらくUnit 3「I like Mondays.」②【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】
ゆたかな言語活動を行うためにICTを活用した授業が求められる外国語活動。しかし、様々なツールや教材を切り替えながらでは、手惑う場面もしばしばでしょう。本好利彰先生がこれまでの授業で作成してきたパワーポイント(スライド)教材は、これひとつ、授業の導入から終末までモニターに映すだけで授業を組み立てられる”お助け教材”です。「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」で外国語活動の授業を、らくらくクオリティアップ!
今回は、Let’s Try! 2 Unit 3「I like Mondays.~すきな曜日は何かな」の第2時のらくらく授業の進め方です。
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態にあわせて修正して使いましょう
小学校4年生の「Let’s Try! 2」のUnit 3「I like Mondays.~すきな曜日は何かな」全3時の2時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
【目標】
友だちクイズにチャレンジしよう。
○世界の同年代の子供たちの生活を知るとともに、曜日の言い方や曜日を尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
○自分の好きな曜日について、尋ねたり答えたりして伝え合う。(思考力・判断力・表現力等)
○相手に配慮しながら、自分の好きな曜日を伝え合おうとする。(学びに向かう力・人間性等)
【言語材料】
○What day is it?
○曜日(Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, Sunday)
○Are you ○○? Yes, I am. / No, I’m not.
- 挨拶
- 歌(3曲)
- デジタル教科書 Let’s Watch and Think ①
- めあて
- デジタル教科書 Let’s Listen
- デジタル教科書 Let’s Play
- 友だちクイズにチャレンジ
- ふりかえり
各活動の流れ
①挨拶
Hello, how are you? How’s the weather? など、これまで習った表現を使って授業をスタートしてみましょう。
②歌
Unit2で歌っていた天気の歌、数字のTen steps、曜日の歌をウォームアップとして歌いましょう。
How’s The Weather? | Super Simple Songs (Youtube Kids)
③デジタル教科書 Let’s Watch and Think ①
- 映像を見て、世界の子どもたちの生活について知ろう
音声でまず英語を聞いてほしいので、映像を見えないようにして音声だけ聞かせましょう。1度目のリスニングが終わったら、どんな英語が聞こえたか児童に聞いてみます。2回目は児童に聞く視点を与えましょう。「何曜日にどんなことをしているかな?」と視点を与えることで、前時に学習した曜日を集中して聞くようになります。2回目のリスニングを終えたら児童と「何曜日にどんなことをしているか」を確認し、3回目は映像を全員で見てみましょう。
指導書には、
同年代の他の子ども達がどんな生活をしているか、自分たちとの共通点や相違点など、気付いたことを発表させるとよい。
指導書より
と記載されています。実態に合わせて行ってみてください。全部で5つの国があります。教材のリスニングすべてをやり終えなければならないと思わず、目の前の子どもたちの実態に合わせて行いましょう。
私は、ブラジルの子どもとフィンランドの子どもの2つの映像を扱いました。指導書の相違点を発表させる場合などはインドの球技「カバディー」の映像等を見せてはいかがでしょうか。鬼ごっことドッジボールが融合したような独自のルールを持つスポーツなので、YouTube等で分かりやすい映像を見せることもできると思います。
④めあて
本時のめあてを確認しましょう。
④デジタル教科書 Let’s Listen
- 1週間の予定について聞いて、番号を( )に書こう。
本時の最後に行う活動、友だちクイズに関連するリスニング活動となります。リスニングを行う前に、1週間のスケジュールにのっている英語の表現や単語の確認を児童とやり取りしながら行いましょう。
曜日の歌はSundayから歌っています。教科書のスケジュールのスタートはMondayとなっているので、曜日の順番を確認してから行わないと難しいと感じる児童もいることが予想されます。リスニング量も多いので、丁寧に確認してから1回目のリスニングを行いましょう。机間指導をして2回、3回目を行うか判断するとよいでしょう。
⑤デジタル教科書 Let’s Play
- あなたの1週間の予定を入れて曜日クイズをしよう。
まずは教師自身やALTのスケジュールを紹介しましょう。教師自身が自己開示をすることで、児童は新しい先生やALTの一面を知ることができます。簡単な事柄、事実の情報の伝え合いを行いましょう。実際の伝え合いを見せることで、児童がワークシートに何を記載すればよいかを簡単に提示することができます。
⑥友だちクイズにチャレンジ
友だちクイズにもやり方はたくさんあると思いますが、ここでは1つの例を提示します。
教材では、デジタル教科書のLet’s Listenに倣って、教師が児童にクイズを出し、最終的には児童がクイズを出して児童が答えるとなっています。スケジュールに自由に児童が書き込むので、英語の表現の幅が広くなることが予想されます。児童の言語面での負担を減らすために、私は、児童のワークシートに書かれたスケジュールから教師がクイズを出す「なりきりクイズ」を行いました。先生が児童になりきってクイズを出します。
全員にスケジュールを書かせる時も、教師の自己開示の時のようにすべての曜日を記入させる必要はありません。また、この授業を行うと児童から「今週のことですか」と聞かれることが多かったです。今週に限ったことでなくてもよいことを伝えましょう。好きなテレビ番組がある曜日、スイミングの日、スポーツ少年団の日、公園で遊ぶ日など、児童は自由にスケジュールを記入していきます。
ひらがなであれば日本語が読めるALTもいるので、ふりがなを書くように伝えるとよいと思います。またALTも一生懸命日本語を勉強していることなどをここで伝えると、いつもより丁寧な字でふりがなをふってくれます。さらに、名前も同様に漢字とひらがなで書くように指示しましょう。
机間指導をしながら、どの児童の記載がクイズとして出しやすいかなどメモしておくとよいでしょう。児童全員がスケジュールを記入し終えたら、ワークシートを回収します。回収しながら机間巡視をして把握してある児童のクイズを出しましょう。児童のワークシートには以下のように書かれています。
教師は、どの児童のスケジュールかが分かりにくいヒントから出すようにしましょう。
例えば野球を習っている児童がいたとしてOn Saturdays I play baseball.と言ってしまうと、野球を習っている児童だとすぐに分かってしまいます。
児童が「水曜日に中央公園」と記入していたら、教師はその児童になりきってOn Wednesday I go to the chuo park.と言います。このヒントであれば、どの児童のスケジュールかは分からないでしょう。徐々に分かっていくようなヒントの出し方にしましょう。
また、ポイントとしてI play baseball on Saturdays.と言うとbaseballと聞こえた時点で、「あー○○さんだ!」「絶対○○さんだよ」と曜日のSaturdayを聞かせることが難しくなってしまいます。教師は、On Saturdaysとまずは1、2回言ってから、場合によってはスクリーンに映っている土曜日を指してから曜日の音をしっかりと聞かせるようにしましょう。その後、I play baseball on Saturdays.( I play baseball on Saturdays.)と言うと、曜日もしっかり頭に入った状態で英語の表現を聞かせることができます。
ALTがもし日本語のひらがなを読めるようなら、教師がクイズを出している間にALTに次のクイズの児童のワークシートを選ばせておくとスムーズにいきます。
教師はヒントをすべて出したらWho am I?と言って児童にAre you ○○?と質問するように促しましょう。その質問に対して教師はYes, I am. / No, I’m not.と答えましょう。徐々に児童が慣れてきて、表現自体を教師が支援することで児童にもできると判断できる場合は、出題者を児童にすることも可能です。
児童のワークシートは3時目にも使います。教師がクイズを出すために回収してあるので、そのまま持っているとよいと思います。
⑧ふりかえり
本時の学習の振り返りを行いましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ アニメーション/鶴岡信治