夏休みの読書指導は、子どもと保護者に向けて準備しよう
長い夏休みは、この機会に本をじっくりと読んで、読書の楽しさを味わいたいものです。そのためには子供たちへのアプローチとともに、保護者にも積極的にお知らせをしましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・木村綾子
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目次
子供たちへのアプローチ
読書が好きな子もいれば、「夏休み中はたくさん本を読みましょう」と言うだけではなかなか読書に取り組むことができない子もいるでしょう。子供たちが、自分から「○○の本を読みたいな」と思えるようなしかけを、夏休み前にしておくことが必要です。
読み聞かせ
本の読み聞かせを途中まで行います。「続きを知りたいな」「くわしく読みたいな」という思いが生まれ、自分から積極的に本を読もうという気持ちになるでしょう。
本の内容のクイズ
物語の登場人物や内容をクイズにして、子供たちに出します。簡単なものから少しずつレベルアップした問題にすると、楽しみながらできるでしょう。
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おすすめの本紹介タイム
読書感想文の課題の本など子供たちに向けて本を紹介する時間をつくります。
登場人物やあらすじ、お気に入りの場面など、子供たちが物語に興味をもつことができるように話をしましょう。
できれば、おすすめした本の紹介を掲示物として教室や廊下に貼っておくと、子供たちがいつでも見られる環境ができるでしょう。
学校司書との連携
学校司書がいる学校は、図書室にある本の紹介をしてもらうとよいでしょう。子供たちに「本のプロ」として学校司書を紹介しておくと、今後、子供たちからも声をかけやすくなります。
保護者へのアプローチ
担任が子供たちに読んだ本を一覧にしたり、人気があったものをランキングしたりして保護者にお知らせしておくと、夏休みに家庭で読む本を選ぶときの参考になります。
懇談会で、子供たちに人気のあった本を読み聞かせしている映像を見せたり、実際に保護者に読み聞かせたりするのもよいでしょう。
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イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年7/8月号より