安心・安全で有意義な低学年の夏休みの過ごし方指導
子供たちにとって楽しみな夏休みです。夏休みならではの経験がたくさんできることでしょう。一人ひとりが有意義に過ごすことができるように、夏休み前に指導しておくことが大切です。個人面談や学級だよりなどでも保護者に伝え、協力を依頼しましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・山本恭兵
目次
生活指導について
夏休みは普段の緊張感から解放され、夜遅くまで起きていたり、朝遅く起きたりと、生活のリズムが乱れがちです。夏休みの家庭学習と関連させながら、よりよい生活リズムや生活習慣を続けていこうとする意識付けをすることが大切です。
夏休みの課題として、生活カレンダーなどを活用することも効果的です。一日のスケジュールを意識して生活できるように、家庭とも連携しながら事前に計画を立てるようにするとよいでしょう。
学級での話合いを生かして
低学年の子供にとって、生活リズムの乱れによってどのような悪影響があるのかを知ることも大切です。事前に学級で話合いをすることで問題意識を高め、よりよい生活習慣を身に付けようと意欲をもつことができます。
養護教諭などと連携を図りながら、特別活動の学級活動(2)として授業で扱います。生活リズムの乱れが子供の成長に悪影響を及ぼすことを知り、みんなで生活リズムを守るための取り組みを話し合うようにします。そうして一人ひとりが自分事として捉え、自分に合った具体的なめあてを決め、夏休み中に実践できるようにしましょう。
自分のめあては、生活カレンダーなどに書き、毎日チェックできるようにするとよいでしょう。
安全指導について
子供たちの安全に関わる指導には、次のようなものがあります。学校や学年で相談しながら、実態に応じて指導しましょう。
□外出時の約束
• 帰宅時刻を守り、早めに帰宅する。
•「誰と、どこに、何時まで」遊びに行くかを家の人に伝えてから出かける。
• 子供だけで繁華街やゲームセンターなどには行かない。
• 子供だけでお金を使わない。
□交通安全
• 自転車やキックボードなど、乗り物の乗り方に気を付ける。
• 道路への飛び出しや歩き方に気を付ける。
□熱中症対策
• 外出時は必ず帽子、水筒を持って行く。
• こまめに水分を取ったり、日陰で過ごしたりと、熱中症にならないよう気を付ける。
□危険な場所や行為
• 海や川など水辺には子供だけで近付かない。
• 花火は必ず大人と一緒に行う。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年7/8月号より