小一小二6月の学級担任実務
緊張感も和らいでくる6月は、生活面での緩みが出てくる頃です。安定した学校生活を送るためにも、低学年では特に、集団生活のルールや学校のきまりを継続的に指導していく必要があります。梅雨の時期の安全・健康指導や水泳指導の準備など、この時期に必要な担任実務をまとめました。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・木村綾子
目次
梅雨時の安全指導
登下校の安全指導
登下校での傘の扱い方、雨で見通しが悪くなることなどを伝え、どのように過ごしたらよいかの確認を子供と一緒に行いましょう。
昇降口での指導
雨の日は、雨具の出し入れなどで昇降口が混み合うことがあります。傘のたたみ方、しまい方などの指導は、事前に行っておきます。
また、実際の様子を昇降口で見守り、必要に応じて指導しましょう。
校舎内の安全への配慮
梅雨時は、結露や雨具の水滴などで床が滑りやすくなります。子供たちが登校する前に、校舎内を見回り、危ない箇所がないかの確認をするようにしましょう。
梅雨時の保健・衛生指導
教室の換気
雨が多い時期ですが、できる限りこまめな換気を心がけましょう。
汗拭き・手洗い
汗拭きや手洗いを励行して、清潔にするように呼びかけましょう。
虫歯予防デーの取り組み
学校全体で取り組むところが多いと思いますが、虫歯予防デー(6月4日)をきっかけに、歯の磨き方を見直す時間を設けましょう。
水泳指導に向けて
学校で出された実施計画を基に、指導や緊急時の役割分担、指導計画などを立てます。
水泳学習に向けての指導
楽しい学習にするためにも、安全が第一であることを子供たちに話します。そのために、プールでの約束があることを伝えます。
特に一年生は初めての水泳学習になります。着替えやプールまでの移動のしかた、プールサイドに着いてからの動きなどを子供たちと一緒に動きながら確認できるような工夫が必要でしょう。事前の安全指導を行う時間を設け、教師も子供も安心して水泳学習が行えるようにします。
保護者へのお知らせ
水泳学習の日時、持ち物などは学年だよりなどで事前に保護者に伝えます。水泳カードの扱いなども確実に伝えておきましょう。
保護者からの質問に答えられるように、全職員で共通理解しておく必要があります。
健康診断
健康診断票への記入
学校保健安全法施行規則により、6月30日までに子供の健康診断を行うことが定められています。診断結果が健康診断票に記入されているかどうかの確認をしましょう。
授業参観・保護者会
授業の計画
教科、本時目標、授業展開、教師の発問など事前に計画を立てます。そのうえで、子供一人ひとりがいきいきと学習に取り組めるような工夫が必要です。保護者には、日時のお知らせをすると同時に、教科や授業場所、学習内容なども伝えるとよいでしょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年6月号より