授業参観、緊張しないで落ち着いて行うにはどうすれば?
保護者が見ているということで緊張してしまう授業参観は、気負い過ぎずにいつもと同じように授業を行うことを意識しましょう。
執筆/東京都公立小学校教諭・谷平真佑子
目次
授業参観の心構え
新学年になり、子供たちは新たなクラスや担任と共に、新たな気持ちで新年度をスタートすることでしょう。そして初めての授業参観。何度やっても緊張してしまう行事の一つです。
保護者が見るということで気合も入るし、気持ちが高まることも事実です。しかし、いつもと同じように授業を行うことを意識しましょう。気を張らずに落ち着いて臨みます。
いつも通りの授業を
授業参観だからと言って、何かを変える必要はありません。いつも通りに授業をするだけです。保護者はあくまでも自分の子供を中心に見ています。もちろん、周りの友達や教師の教え方も見ていますが、教師がそれを気にする必要はありません。私は緊張しやすいタイプなので、授業参観のときも、きちんと子供のほうを見ながら授業を行い、基本的に保護者のほうは見ません。
ただし、発言させる子供が偏らないようにしたり、きちんと机間指導をしながらその時間に全員に指導が行き届くようにすることは意識しています。
特にみんなの前で自分の考えを発表させる時には、机間指導の際に、「どうしてそう考えましたか?」と個人的に聞いておくと、後で発表するときにも躊躇なく発言してくれます。難しい問いかけに対しては特に、事前に考えを聞いておくとよいでしょう。
黒板には、めあてやふり返りをしっかり書くことで、途中から来た保護者にも、どんな授業なのかが一目で分かるでしょう。
また、全員が練習の成果を発表する場として「音楽発表会」のような場を設定することもよいでしょう。子供にプログラムを書かせて、黒板に貼っておくとよいでしょう。
日頃の授業の成果やグループ発表など、自分の子供が活躍している姿を見られる授業は、保護者にとって嬉しいはずです。
教室環境に気を付けて!
授業参観が始まる前に、掲示物はもう一度よく確認しておきましょう。子供の書いたものに誤字脱字や不適切な表現があると、きちんと指導していないのではと思われてしまいます。
そしてこれは日頃から心がけることですが、教室にごみやほこりが溜まっていたり、棚のものが整理されていなかったりといったことがないように整理整頓を心がけましょう。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2020年4/5月号より