中学年の担任になったら知っておきたいこと

ぐんと成長する三年生・四年生の子供たちの特徴って? 中学年の担任になったら知っておきたいことを解説します。

執筆/東京都公立小学校主任教諭・桐川瞳、東京都公立小学校主任教諭・小田友美

中学年の担任になったら

三年生

三年生ってどんな子供?

三年生の心と体は低学年と比べてどのように変化するのでしょうか。

中学年の2年間は子供たちがぐんと成長する時期です。担任に頼ることが多かった二年生とは違い、三年生は「自分でやりたい」と前向きな気持ちが高まります。この行動力をどのように発揮させるかが、高学年の学習や生活に大きく影響するのです。子供たちの意欲と心身の成長に寄り添い、きめ細かく支援をすることが三年生の学級づくりのポイントになります。

学習面での大きな変化も、子供たちの意欲を引き出すきっかけになります。「理科」や「社会科」、「総合的な学習の時間」といった新しい学習は綿密に計画を立てましょう。三年生の学習では、校外に出ることも多くなります。地域の人と交流し、公共のマナーを学ぶことで社会性を育むことにもつながります。

三年生の担任になったら、子供たち一人ひとりがより輝けるように学級経営を考えていきたいですね。

まずは子供たちのことを知ろう

三年生の担任になることが決まったら、まずは二年生で受け持った担任の先生にお願いをして引き継ぎをしてもらいます。しかし、引き継ぎ内容が全て正確な情報になるかどうかはわかりません。子供たちは低学年から中学年になった喜びと期待でいっぱいです。

目の前にいる子供たちを見て情報を更新していくことが大切です。

先生だからこそ、の心構え

「大人の言うことは絶対」だった低学年から、中学年は精神的にも大きく成長していきます。

子供たちは大人をよく見ています。だからこそ、教師がルールを守ることがとても大切です。

廊下を歩く、言葉遣いをていねいにする、忘れ物をしないなど、子供たちに日頃から「守りなさい」と指導していることは特に、先生も守らなければいけません。

もし、何か理由があって守ることができないのであれば、ていねいに説明しましょう。万一不注意で間違ったことをしてしまったら、素直に謝りましょう。苦手なことを隠さず、一緒にがんばろうとする姿勢を見せることが大切です。こうした姿が先生への信頼につながります。

何か理由があって守ることができないのであれば、ていねいに説明

(東京都公立小学校主任教諭・桐川 瞳 )

四年生

四年生ってどんな子供?

四年生の心と体はどんな変化が起きるのでしょう。

●知的発達

具体的な事象や生活経験だけでなく、抽象的な事象を理解できるようになります。思考力が伸びる半面、技能面の発達が伴わず、思い通りにならないことにあせったり、いらだったりするようになります。

●情緒的発達

高学年としての意識が芽生え、行事で活躍したり、自分たちで計画したことを実行したりできるようになります。また、自分自身を少しずつ理解できるようになり、自己確立してきます。

●身体的発達

体力が向上し、運動能力が伸びます。身のこなしが上手になり、手足の動きもたくみになります。しかし、苦手意識をもつ子も増え、運動に対して消極的になる子もいます。

●社会的発達

仲間意識が強くなり、集団をつくります。男子は共通の遊びを通して、集団をつくり、女子は集団をつくってから、その中で遊びをします。仲間を大切にするため、少しずつ意識が大人から離れる時期で、ギャング・エイジ(反抗期)の始まりと言われています。

これらの特徴を知っておくことで、子供たちの行動や気持ちを捉えていくことができます。

遊ぶ子供たち

四年生で取り組みたいこと

これまでになかった活動や新しく取り組ませたいことを紹介します。

●児童会活動

多くの学校では、児童会を四年生から行っています。つまり、四年生は初めて学校全体の仕事を任せられることになります。

五、六年生と比べるとまだまだ力不足なところはありますが、四年生なりの活躍ができるよう励ましていきましょう。

●クラブ活動

特別活動の一つにクラブ活動があります。すでにクラブ発表やクラブ見学のある学校では、どんなクラブがあって、どんな活動をしているのか知っていると思います。好きなクラブを選び、楽しみにしている子供も多いはずです。

自分たちで活動を計画したり、内容を考えたりできるよう、四年生なりの関わり方を声かけしていきましょう。

●係活動

三年生までに行っていた当番や係活動は、一通りできるようになっています。自分たちで計画し実行できるようになるため、クラスにとって必要な係やよりよいクラスになるための係をつくります。「○○会社」「○○チーム」など、名称を変えて取り組ませると意欲的になります。ある程度自由にメンバーを構成したり、子供に活動内容や活動計画を考えさせたりするなど、自主的な活動を目指しましょう。

【会社活動例】

  • 壁新聞会社
  • クラス遊び会社
  • まんが会社
  • お笑い会社
会社活動例

(東京都公立小学校主任教諭・小田友美)

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2020年4/5月号より

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