小5体育「表現運動」指導のポイント

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執筆/新潟県公立小学校教諭・ 清野大介
編集委員/前スポーツ庁政策課教科調査官・ 高田彬成 、新潟県公立小学校校長・長谷川智

小5体育「表現運動」指導のポイント

授業づくりのポイント

表現運動は、激しい感じの題材や群(集団)が生きる題材などから表したいイメージを捉え、表現することが楽しい運動です。それぞれが題材から捉えたイメージをペアやグループで共有し、表したい感じを強調できるようにします。

授業のポイントは、20~30秒程度の即興的な踊り(ひと流れの動き)から、「はじめ-なか-おわり」のある踊り(ひとまとまりの動き)へと単元を通して発展させていくことです。

また、単元を通してペアから群(グループ)へと、人数を増やして表現するようにします。友達と関わりながら踊ることでダイナミックな表現ができ、楽しさも増すことでしょう。

単元計画(例)

単元計画(例)

※1~4時間目は、主にひと流れの動きで即興的な踊りを楽しみ、5・6時間目は、ひとまとまりの動きにして、踊りを楽しむことを想定しています。

楽しむ① 「対決!」いろいろなイメージを即興的に踊り楽しもう

高学年では、体全体を使って表現することに恥ずかしさや抵抗感をもつ子供も見られます。そのため、毎時間の準備運動として、心と体を十分にほぐす運動を取り入れ、表情や動きがよくなったら本題に入ります。

今回は、激しい感じを変化と起伏のある動きに表しやすい「対決」を取り上げます。毎時間題材を変えながら、①ペアや群で誇張された対立した動き、②走る-止まる、集まる-散る等の対極の動き、③急変する動きを入れたスリリングな展開を入れ、即興的にひと流れの動きで表していきます。

どの時間も教師と一緒に動いてみることや、ペアやグループで動きながら考えていくことで、題材のイメージや動きを豊かにしていきます。

心と体のほぐし〈例〉

体じゃんけん

体じゃんけん

最初に、ペアで体全体を使ったじゃんけんをします。慣れてきたら、どんどん人数を増やして、グループごとに相談しながらじゃんけんするのも楽しいです。

友達集め

友達集め

教師がたたく太鼓の数と同じ数の友達を集めます。慣れてきたら、集まった後にストップモーションでポーズをとります。グループ内のメンバーで高低差をつけたり、目線を様々なところに向けるようにするだけで表現になります。

新聞紙になろう!

新聞紙になろう!

教師が新聞紙を動かし、子供はその動きを真似ます。新聞紙を伸ばしたり、ねじったり、たたんだり、丸めたりと、様々な体の動きに変化が出るようにします。

イメージを出してみよう

グループで題材のイメージを出しましょう。
そのとき、どんな動きができるかな?

題材のイメージを出してみよう!

2時間目「2人でできそうな『対決』には何があるかな?」
・ボクシングの激しい攻防
・忍者の対決・魔法使いの攻防
・ピッチャーと強打者(スポーツ)
3時間目「多くの敵に囲まれている状況はどんなとき?」
・敵に捕まった仲間を助けに行く勇者
・武士に囲まれた忍者
・ギャング団とスパイ
4時間目「ボスを倒すときに必要な攻撃は?」
・必殺技を繰り出す!
・会心の一撃
・レンジャーみんなの力で

題材のイメージがなかなかもてない子もいます。事前に、どのようなことをするのかを伝えておくこともよいでしょう。

這うもの、動きが小さくなりそうなもの、いろいろな動きが出そうなものは、表現の動きに不向きです。

教師と一緒に動いてみよう

教師と一緒に動いてみよう

スローモーションでやられ方を強調しよう!
全身を使ったアッパーカット!

いろいろな方向に動いてみよう!

いろいろな方向に素早く逃げよう!
ジグザグに走ろう!
相手の動きに合わせて追いかけよう!

教師のリードで題材に合った動きを基に、思いつくままに踊ります。そのとき、下の4つの変化が表れるように意識してリードします。

踊りの工夫

グループで動きをつくってみよう

一番表したい部分に、急に変わる場面をつくり、ひと流れの動き(20~30秒程度)で表します。

(例)武士の対決

(例)武士の対決

(例)スパイを捕まえろ

(例)スパイを捕まえろ

ICTを活用したり、グループで見合ったりして、表したいイメージができているかを確かめてみましょう。

グループを回り、大げさな動きや表情等を見逃さずにほめ、子供たちの動きを認めていきます。

楽しむ② 「対決!」の好きなイメージをグループでつくり、踊り楽しもう

単元後半は、グループごとにこれまで経験してきた題材から表したいイメージを選び、集団で表現していきます。そのとき、変化と起伏のある動きを入れ、「はじめ-なか-おわり」のある、ひとまとまりの動きにして踊ることを楽しめるようにします。

その際、子供たちには、一番表したい様子が動きになっているかを問います。途中でペアのグループで見合い、よくなったことを伝え合ったり、ICTを活用して動きを録画したりし、自分たちでつくった動きを確認できるようにします。

教師は、一番盛り上げたい場面が明確になるように、急変する場面や取り入れる群の動きを選択できるように声かけをしていきます。そして、単元の最後は、グループごとにつくったひとまとまりの動きを発表会で見せ合って、楽しめるようにしていきます。

「ひとまとまりの動き」をつくろう!

グループで表したいイメージを決めましょう。これまで学習した動きを組み合わせてもよいですよ!

イメージの決定

イメージの決定

動きの決定

動きの決定

動きの確認

動きの確認

改善

改善

作品例「対決! ボスをやっつけろ!」

作品例「対決! ボスをやっつけろ!」

より表したいことがわかるように、次のことを取り入れるといいね。①動きを繰り返す。②緩急をつける。③最後は、ポーズをとる。

発表会

グループで踊りをつくるのはよくても、見られることに抵抗を感じる子もいます。学級の実態に応じて、発表の仕方を変えてみましょう。

学級の実態に応じて発表の仕方を変えよう

発表会

発表会

気付きの交流

気付きの交流

イラスト/みながわこう、横井智美

『教育技術 小五小六』2020年2月号より

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