ページの本文です

「板書」の基本④ ~児童の意見を広げるポイント 後編~

連載
板書や指導のコツを伝授!樋口綾香の「すてきやん通信」
関連タグ

大阪府公立小学校教諭

樋口綾香

連載|ayaya先生のすてきやん通信

Instagramでは1万人超えのフォロワーに支持され、多くの女性教師のロールモデルにもなっている樋口綾香先生の好評連載! 今回は、「児童の意見を広げたり、深めたりする板書のポイント」の後編です。

執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香

Pixabay

↓↓↓ こちらもチェック! ↓↓↓
「板書」の基本① ~見やすい文字の書き方~
「板書」の基本② ~低学年の板書計画のポイント~
「板書」の基本③ ~児童の意見を広げるポイント 前編~

「黒板あるある」と改善点

前回は「児童の意見を広げたり、深めたりする板書のポイント」の前編として、児童の指名の仕方、発言内容の書き方、色チョークの使い方についてお伝えしました。今回は、黒板そのものの使い方についてお話しします。

国語の授業では、右から左に縦書きで板書しながら、1時間の学習を1枚の黒板に残します。授業が終わった後、このような板書になっていないでしょうか。

  1. 字が小さかったり色が薄かったりして見えにくい
  2. 白いチョークだけで書かれている
  3. 囲みや直線に定規を使っていない
  4. 右から左に「題名・めあて・発問・まとめ」のみが書いてある

授業後に板書を撮影して、自分が書いた板書を客観的に見てみたり、児童に板書についてどう思うかを尋ねてみたりすると、他にも細かな点に気づくかもしれません。

上の①〜④の板書には、次のような改善点と対応策があげられます。

字が小さかったり、色が薄かったりして見えにくい

  • 低学年だけでなく、高学年でも字の大きさは大きい方がいい。視力は学年が上がるにつれて低下し、漢字は難しくなるため、見やすく示す必要がある。(私は低学年は一辺約10㎝の正方形、高学年は一辺約8㎝の正方形で書いています)。
  • 色の薄さは、チョークの持ち方による。人差し指の腹で上から押さえ、力強く書く。

白いチョークだけで書かれている

  • 授業後振り返るときに、大事なことが分からないため、色チョークで大事な部分を示す。

囲みや直線に定規を使っていない

  • 例えば、めあてやまとめ等、授業の見通しや身につけた知識・技能に関わる部分、算数の問題など、学習全体に関わる部分には定規を使って囲みや直線を引き、見やすく整える。

右から左に『題名・めあて・発問・まとめ』のみが書いてある

  • 児童の考えが授業の中でどのようにつながったのかが分からないため、思考の深まりが分かりにくい。
  • 児童の意見を整理して書くこと、課題やめあてに対して、児童が何をどのように思考し、解決していくかの道筋を意識して授業づくりをする。

【関連記事】
子供たちに伝わる板書の書き方を徹底解説している特集。様々な事例がたくさん!→樋口綾香&樋口万太郎夫妻が解説! 国語・算数 伝わる板書のルール

「板書を構造化すること」のよさ

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
連載
板書や指導のコツを伝授!樋口綾香の「すてきやん通信」
関連タグ

人気記事ランキング

授業改善の記事一覧

フッターです。