• 勉強マーク小学館ロゴ
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

高学年が燃える「プロジェクト制」【ぬまっち流】

2019/3/18

小学校高学年の担任になったら、子どもには、自分で考えて、自ら動いてほしい! 教師に言われなくても動けるようになってほしい! そう願うものですよね。 

でも、実際は……教師が一番動いている状態になっていませんか?   

そこで、「子どものやる気に火をつける」プロ、メディアでもおなじみの「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生に、お話を聞きました。

沼田晶弘先生 写真/下重修

「教師がやらないことを増やすこと」が大事

僕は、子どもが自分で動くようになるためには、「子どもが自らやる気になる仕組みを考え、きっかけをつくること」と「あえて教師がやらないことを増やすこと」が非常に大事だと思っています。

あえて教師が子どもに「やる気になれ」とは言っても意味はありません。教師は、子どもがやる気になるきっかけを考えればいい。あとは子どもに任せるしかありません。

なぜならやる気は出そうと思って出るものではなく、自然に湧き出るものだから!

子どもが自らやる気になり、自分で動くようになる→先生はやることが減る。さらに子どもの言動やその成果を見て成長を実感し、子どもたちの行動を心から喜べるようになる→教師の仕事が楽しくなる!

そんな仕事がしたいと思いませんか!?

「漢字テスト強化プロジェクト=KTK」ちょっとかっこいいネーミングでやる気UP!

そこで今回紹介するのは「個別並行プロジェクト制」です。

僕の教室の背面の壁には、花で飾られたたくさんの台紙が掲げられます。この紙に書かれているのは、すべて子どもたちが考えたプロジェクト。「習字の紙を貼るプロジェクト」といった係活動に近いものや、「漢字テスト強化プロジェクト」など様々です。達成したものにはこのように花がつけられて飾られます。現在進行中のプロジェクトは教室の扉周りに貼って差別化します。

達成したプロジェクトの数々
達成したたくさんのプロジェクト 写真/下重修

ポイントは、プロジェクト名のかっこよさ。「習字の紙を貼るプロジェクト」ならSKH、「漢字テスト強化プロジェクト」ならKTKといった具合です。プロジェクトはやりたい人が2人以上いれば立ち上げることができ、朝の会や帰りの会でメンバーを募ります。すべて期限付きで、期限内に達成すれば花をつけて壁に飾れるというルールにします。

プロジェクトは自分で選んで参加できる

個別並行プロジェクト制のメリットは、自分の興味のあることだけ選んでやればよいところ。掛け持ちもOK! 自分の得意なことを生かして、自分なりの目標を設定できるため、一人ひとりのやる気を引き出すことができるのです。プロジェクト数をどんどん増やすことで、全員が活躍できる機会が作れます。

ちなみに、いろいろなメディアで紹介もされたので、ご存知の方もいるかもしれませんが、プロジェクトを立てるモチベーションを維持するために僕が考えた大きな目標は、「全員で帝国ホテルのレストランでディナーを食べて、リムジンに乗って帰る」というもの。

この目標達成のために子どもたちが考えたのが、プロジェクトによって賞金を集めることでした。「GSC=学校新聞コンクールへの応募」「TSC=図書館を使った調べる学習コンクールへの応募」など賞金がもらえるコンテスト系のプロジェクトがたくさん立ち上がり、実際に十分な金額が集まって、目標達成することができたのです。

「勉強しなさい」と言われて全くやらない子でも、プロジェクトだと思うと俄然やる気になるものです。そして、このプロジェクトに積極的に参加することで、勝手に成績も上がります。

大事なのは「やるのが楽しい!」と感じることなのです。


沼田晶弘先生 写真/下重修

沼田晶弘:1975年東京都生まれ。国立大学法人東京学芸大学付属世田谷小学校教諭。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカ・インディアナ州立ボールステイト大学大学院にて修士課程を修了。2006年から現職。著書に『「変」なクラスが世界を変える』(中央公論新社)他。

『小五教育技術』2018年5月号より

★小学館『みんなの教育技術』Webサイトでは小学校の先生に役立つ情報を毎日発信中★ぜひお気に入り登録して最新記事をチェックしてください!
↓↓↓
『みんなの教育技術』トップへ

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連する記事

『クラス運営のヒント』の記事一覧

「自分を笑顔にしてくれた人を好きになる」鉄板メソッド【教師の人気学】

教師という仕事は、子供や保護者から嫌われているよりも好かれている方が、圧倒的に楽しく、そして効率的に仕事ができるものです。
そこで、今回はザ・めちゃモテ教師、…

一年生の自由課題に「大字(だいじ)」を指導する意図とは

準備やマル付けがいらない、ちょっとした空き時間にも使える課題をご紹介します。漢数字「一・二・三」などの代わりに使われる、「壱・弐・参」などの漢字、「大字(だいじ…

SNS時代の学級活動(2)で重視する話合い活動の4つの思考過程とは

学級活動(2)の多くは、「つかむ→さぐる→見つける→決める」の流れで活動させます。特に大切にしたい「つかむ」のつくり方です。ここでは、SNSを使う上での課題に気…

説明簡単&盛り上がる!ゲーム・レクのアイディア【♯三行教育技術】

Twitterで募集している♯三行教育技術(Twitterで【技の名前+3行程度の箇条書き説明】に ♯三行教育技術 のハッシュタグをつけてつぶやくだけ!詳しくは…

話合い活動:司会ノートと学級会ノートで合意形成の作法を身につける

小学校の学級会において、「教師主導になってしまう」「子ども任せにすると、実現不可能なアイディアが出てきてしまう」「意見が出ない」「司会がグダグダになる」「途中で…

教室の空気をあたたかく変えたい時に使える技24【♯三行教育技術】

Twitterで募集している♯三行教育技術(【技の名前+3行程度の箇条書き説明】に ♯三行教育技術 のハッシュタグをつけてつぶやくだけ!詳しくはこちら)。今回は…

今年度のうちに解決!小一担任の【学校生活編】悩み解決室
小一担任の9つのモヤモヤにベテラン教師がスカッとお答え!【生活編】

子どもが発言しやすい空気のつくりかたがわからない。教室にいつもゴミが落ちている……そんな、今年度のモヤモヤは今年度のうちにスカッと解決しちゃいましょう! 小学一…

2020/1/20

子供を「よく見る」とは? いつ、どこで?~5つの場づくりと3つの視点~

小学校教師は「子供をよく見よう」とよく言われます。しかし、教師の日常は非常に忙しく、ちょっとした休憩時間をとることも難しい状況。一方、「子供を見取る」ことが不十…

2020/1/18

保幼小連携&情報共有 おさえておきたい大切なポイントとは

幼稚園・保育所・こども園と小学校との引継ぎ会、情報共有会で取り入れたい実践法を俵原正仁先生が提案。お役立ちアドバイスやポイントを参考に、子どもへの愛を共有した有…

三学期の総まとめにトライ!【4年3組学級経営物語20】

4年3組担任の新任教師・渡来勉先生……通称「トライだ先生」の学級経営ストーリー。どう終わらせて未来につなぐのか…。「総まとめの三学期」は、子どもたちにも教師にも…

もっと見る