小3社会「火事から地域の安全を守る」指導アイデア

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執筆/埼玉県川口市教育局生涯学習課・佐野純也
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、埼玉県公立小学校校長・清水健治

小3社会「火事から地域の安全を守る」指導アイデア
イラストAC

目標

火事から安全を守る働きについて、緊急時への備えや対応などに着目して、見学したり調べたりしてまとめ、相互の関連や従事する人々の働きを考え、表現することを通して、消防署などの関係機関は連携して対処や防止に努めていることを理解する。

学習の流れ(8時間扱い)

問題をつくる(1時間)

○イラストやグラフを読み取り、疑問に思ったことを基に学習問題をつくる。

学習問題
火事からわたしたちの安全を守るために、だれが、どのような活動をしているのだろう。

追究する(5時間)

○消防署を見学し、分かったことを整理する。
○火事が起きたときに対処する体制を調べる。
○地域にある消防施設を調べる。
○地域の人々の取組について調べる。

まとめる・生かす(2時間)

○今まで調べたことや考えたことを振り返り、学習問題についてまとめる。
○これまでの学習を基に、火事からくらしを守るために自分たちにできることを選び出し、まとめる。

導入の工夫

火事が起きたときの様子を読み取る際、「人」「車」「活動」などの視点を与えることで、気付きや疑問を引き出していくようにする。

問題をつくる(1/8時間)

火事が起きたときの様子のイラストを読み取り、学習問題をつくる。

火事現場の様子や火事の件数のグラフを読み取り、疑問や予想をもち、学習問題をつくる。

火事が起きた時の様子

火事が起きたときには、どのように火を消していくのでしょうか。

いろいろな種類の消防車が集まっているね。

消防車だけでなく、パトカーも来ているよ。

屋上にいる人を助けているよ。

火事の現場には消防士以外の人もかけつけるんだね。 警察が、車や人が通らないようにしているよ。

救急車に人を運んでいるね。

地面を開いて、ホースをつなげているよ。

火事から人々を守るために協力し合っているみたい。

埼玉県の火災発生件数と人口の推移(1980~2015)

グラフを見て分かることはなんでしょう。

最近は火事の件数が減っているよ。

人口は増えているのに火事が減っているのは、なぜだろう。

消防士や警察官など、たくさんの人が工夫をしているのかな。

学習問題
火事からわたしたちの安全を守るために、だれが、どのような活動をしているのだろう。

まとめる・生かす(8/8時間)

学習したことを基に、火事からくらしを守るために自分たちに協力できることを選び出し、自分の考えをまとめる。

選択・判断の工夫

自分たちに協力できることについて、これまでの学習の中から選び出すことで、社会への関わり方を選択・判断できるようにする。

学習問題に対するまとめをゆさぶり、自分たちの協力の必要性を意識できるようにする。

埼玉県で一年間に起こった火事の件数

協力して守ってくれているので、火事は減ってきていました。しかし、0にはなっていないので、安心ではないと思います。

さらに火事をなくしたり減らしたりするために、地域の一員として何かできることはあるのか考えてみよう。

これまでの学習の中から、自分たちに協力できることを話し合う

自分たちがすること・・・

  • 消火訓練に参加しよう。
  • 地域には消防施設があったね。消火器の場所を覚えておこう。
  • 地域の人が火の用心の呼びかけをしてくれているから、わたしも参加したい。
  • 消火器を使えるようになりたい。

家族に協力してもらうこと・・・

  • 放火による火事が多いから、家の周りに燃えやすいものを置かないようにしよう。
  • 電気器具を正しく使うように家族にも言おう。

地域の人に協力してもらうこと・・・

  • 消火栓のそばには自転車や車を止めないように、呼びかけたい。

社会への関わり方を選択・判断するポイント

授業の最後に「自分にできそうなことを選んで、まとめましょう」と投げかけることで、社会への関わり方について自分なりの判断基準で意見をもてるようにします。

単元づくりのポイント

本単元は、「社会への関わり方を選択・判断」を初めて扱う単元です。そこで難しくならずに、かつ学習したことを生かして自分なりの考えをもてるように、「学習したことの中から選び出すこと」を授業づくりのポイントとします。なお、「内容の取扱い」には「標語」の作成も例示されています。学習したことの中から協力できることや心がけるべきことを選び出して標語をつくり、それを基に討論したりする活動も考えられます。

火事に関する標語

イラスト/横井智美、佐藤雅枝

『教育技術 小三小四』2019年11月号より

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