学級の話合いが活発になる簡単なゲームの作り方【動画】

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髙橋朋彦の「トモチャンネル」
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千葉県公立小学校教諭

髙橋朋彦

教師のねらいに即した話合いを子供たちができるようになるのは、なかなか難しいもの。でも「話合いの仕方」が身に付けば、誰でも話合いはできるようになります。そのためには、簡単なゲーム形式で楽しみながら体感することが有効。教育技術本誌でもおなじみのトモ先生こと髙橋朋彦先生が、学級の話合いが活発になるアイディアをシェアします!

1 理想の話合いの形式を決める

子供たちがどんなふうに「話合い」ができるといいか改めて問われるとしたら、あれ?どんなものだろう? と多くの教師は思ってしまうかもしれません。

教師がこんな調子だと、子供たちはどこに向かっていったらよいのかわかりません。これでは、子供たちが話合いをする力を付けることは難しいと言っていいでしょう。

そうならないためには、

教師が形式を決めておくこと

「話合いの形式を決めておくこと」が有効です。

2 ゲームのルールを決める

話合いの力を楽しく身に付けるには、「やり取り」のある要素を取り入れたゲームをするのがおすすめ!

私の場合は、「好きな〇〇はなんですか?」というゲームを考えました。

ゲームの一例を示します。

  • 教室をランダムに歩く
     ↓
  • 出会った人とジャンケンをする
     ↓
  • 勝った人は相手に「好きな食べ物は何ですか?」などと質問する
     ↓
  • 聞かれた人は「好きな食べ物はラーメンです」などと答える

ここからがポイント!

「いいですね、それはなぜですか?」

「いいですね、それはなぜですか?」

と、相手の答えを受け入れてから、もう一度質問します。

相手は、「スープと麺の相性がとても好きだからです」などと返答。

そして、二人で「ありがとうございました」と言い合って、拍手!

次に、役割を交代します。

それも終わったら次の相手を探し、これを繰り返していきます。

3 学習中に同じゲームとルールで話し合わせる

例えば、6年生の社会科で「聖徳太子」について話し合うときの例を示します。

隣同士でもいいし、教室内を歩き回るようにしてもいいですよ。

そして、「好きな〇〇はなんですか?ゲーム」と同じように、勝った人が先に質問をします。

●「聖徳太子は何をした人ですか?」

〇「十七条の憲法を指定した人です」

●「それって何ですか?」

〇「政治を行う役人の心構えを示すためにつくりました」

●〇「ありがとうございました」

拍手!

そして、役割を交代。

〇「聖徳太子は何をした人ですか?」

●「冠位十二階をつくった人です」

〇 「それって何ですか?」…

このように進めていきます。

授業の中でもゲームと同じ形式で行うことによって、

話合いの形式を教えることができます

話合いが自然とスムーズにできるようになっていきます。

どの教科でも取り入れることができますよ。


これを積み重ねていけば、いつの間にか話合いができるようになっていきます。楽しいゲームをきっかけに、楽しみながら、話す力を伸ばしていきましょう!

髙橋朋彦先生
撮影/田中麻以

髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher  https://twitter.com/tomotomoteacher
トモ先生のインスタ https://www.instagram.com/tomotomotea/
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