発表に挑戦できる学級の雰囲気づくり5ステップ【動画】
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クラスの子供たちが積極的に発表するためには、子供が「発表するのは心地よい」と感じる雰囲気が教室にあることが大切。そうなるために、教師はどのように導いてあげればよいのでしょうか。教育技術本誌でもおなじみのトモ先生こと髙橋朋彦先生が、「発表できる学級の雰囲気」をつくる5つのステップをシェアします!
目次
発表しづらい雰囲気を払拭するには
学級の実態によっては、「発表がしづらい雰囲気」…、あるのではないでしょうか。
その大きな原因の一つは、「発表したが間違えてしまった」という、痛みを伴う経験です。
そこで、子供たちに、「発表することは心地いい」と感じてもらうことが必要です。
子供が、
![「発表ってこれだけでいいの?」」](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/2-3-1024x576.png)
「発表ってこれだけでいいの?」なんて思ってくれたらしめたもの。
今回は、「学級が発表できる雰囲気になるための5つのステップ」の紹介です。
ステップ1 子供が発表の台本を書く
「子供が台本を一つひとつ書く」。
これは、実践している先生も多いのではないでしょうか。
時間がかかりますが、
![書くことで学習の振り返りにもjなり定着する](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/3-3-1024x576.png)
書くことで学習の振り返りになり、定着にもつながります。
慣れてきたらポイントのみを書くようにしてもいいし、台本を無しでできるようにしていってもよいでしょう。
ステップ2 意図的に指名する
この方法は、千葉県の野口芳宏先生が提唱している実践です。
自信をもって発表できるということは、その課題を「理解し、できている」ということ。
本当に力を付けたいのは、手をあげない子のはずですよね。
そこで…
それぞれが書いている台本を見ながら、机間指導をします。
そうすると、
![子供の考えていることがわかってくる](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/3-2-1-1024x576.png)
それぞれの子供の実態がわかります。
そして、
「最初は発表が得意なAさんに発表してもらって、次にちょっと苦手なBくんに挑戦してもらおう」
といったように、発表の構成を考えながら授業を展開できるのです。
ステップ3 伝え方を工夫する
「『発表しよう』ではなく、『書いてあることを読みましょう』と伝える」!
言葉を変えただけなのですが、
![言葉を変えただけではあるが…「あ、読めばいいんだ!」](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/4-3-1024x576.png)
子供たちはただ「読めばいいんだ」と思えるので、発表に対するハードルがぐんと下がったように感じます。
ステップ4 みんなで拍手をする
![相手は嬉しいもの](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/5-2-1024x576.png)
誰でも、拍手をされるとうれしいものですよね。大人でもそうなのですから、子供だって同じ!
学級のみんなから拍手をしてもらうことで、子供たちが「発表して良かったな」と思えるようにしましょう。
ステップ5 良かったポイントを見える化する
最後のステップは、「良かったポイントを見える化する」。
発表が終わったら、「〇〇さんの話し方は声が上向きで良かったよね」「周りを見ながら話していてよかったよね」など、教師が評価します。
慣れてきたら「〇〇くんの発表はどこが良かった?」など、子供に聞くようにしてもよいでしょう。
そして、
![良かったポイントを黒板に書く](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/5-2-1-1024x576.png)
出てきた「良かったポイント」を黒板に書き出します。
そのようにしてわかりやすく「見える化」することによって、子供たちのやる気につながっていきます。
また、子供たちに「良い発表とはどんなものか」ということを伝えることもできます。
アレンジしよう!
これらの5つのステップにアレンジを加えてみましょう。
例えば、
![隣同士で台本を読み合う
前に人がいると思って読んでみる](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/05/6-2-1024x576.png)
- 隣同士で台本を読み合う
- 前に聞いている人がいると思って読んでみる
どんどんアレンジして、よりよい実践にしてほしいと思います。
これらのステップを着実に積み重ねていくことによって、発表のハードルは段々と下がっていきます。工夫しながら、子供が楽しく発表できる雰囲気をつくっていきましょう!
![髙橋朋彦先生](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/02/200207tm_15-1-259x300.jpg)
髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher https://twitter.com/tomotomoteacher
トモ先生のインスタ https://www.instagram.com/tomotomotea/
トモ先生のnote https://note.com/tomotomo777