小1生活「おおきくなあれ わたしのおはな」指導アイデア

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小1生活「おおきくなあれわたしのおはな」指導アイデア
写真AC

執筆/神奈川県公立小学校教諭・平野大
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典 、神奈川県公立小学校校長・二宮昭夫

期待する子どもの姿

●思考力、判断力、表現力等の基礎  

育てている植物の育つ場所、変化や成長の様子に関心をもって、世話の仕方を工夫している。

男の子「今日は水やり、どうしようかな。」
女の子「土がまだ湿っているから、 少しだけあげたらどうかな。」

●知識及び技能の基礎  

植物は自分たちと同じように生命をもっていることや、成長していることに気付いている。

男の子「最初は小さい種だったのに、こんなに大きくなったね。」「あさがおも、のどが渇くのかもね。ぼくたちと同じだね。」

●学びに向かう力、人間性等  

育てている花に関心をもち、愛情をもって世話をしようとしている。

男の子「ぼくのあさがおさん、きれいな花を咲かせてね!」
「今日は元気がないから水をあげるね。」

子どもの意識と指導の流れ (15時間)

こんな声や姿を学習につなげたいですね。

  • 学校探検で、三年生が何かを育てているのを見つけたよ!
  • 校探検の時、たくさん花が咲いているところがあったね。
  • 二年生からあさがおの種をもらったよ!育ててみたいな!
先生「学校にはたくさんの花があるんだね。何か知っているものはあるかな?」

〇そだてる はなを きめよう!(1時間)

先生「育ててみたい花はありますか?」
男の子「幼稚園でチューリップのお世話をしたよ。」
女の子「もらったあさがおの種を蒔きたいな。」

 めざしたい子どもの姿・気付き

女の子「あさがおの種を蒔いて、きれいな花をたくさん咲かせたいな。」

○ たねを まこう! (3時間)

先生「種蒔きは、どのようにしたらいいのでしょう。」
男の子「幼稚園の時は、土をふんわりかぶせていたよ。」
「二年生から種の穴は深くしすぎないようにと言われたよ。」
女の子「あさがおの種はすごく小さいね!」

めざしたい子どもの姿・気付き

男の子「土はふんわりかぶせると、やわらかいおふとんみたいで芽が出やすいかもね。」
「土が乾いてから水をあげたほうがいいのかも。他の種も同じかな。」

○せわを しよう! (8時間+常時活動 9・10月まで)

じっくり関わる

女の子「葉っぱの大きさは、私の手と同じぐらいだよ。」
男の子「葉っぱがたくさん出て、つるが伸びてきたよ。」

お悩み相談会

男の子「友達のあさがおに、つるがからまっちゃった…。」
女の子「どうしたらいいのか、みんなに相談しよう。」

世話を工夫する

男の子「棒を立てるといいよ。家でやっているから!」
女の子「友達の鉢と、少し離そう。」

めざしたい子どもの姿・気付き

先生「どのようにお世話をしたら、あさがおさんは喜ぶかな。」
女の子「元気なあさがおさんになるように、日の当たる場所に鉢を移そう。」
「水のあげすぎはよくないね」
「棒を立てたら、あさがおのつるがからまなくなったよ。」

○あさがおさんと おわかれかいをしよう!(3時間)10月頃 

男の子「あさがおのつるで、リースをつくろう!」
「きれいに咲いてくれたあさがおさんに手紙を書こう。」
女の子「お世話になった土はどうしようかな。作業員さんに聞いてみよう。」
掲示されたアサガオの記録を見ている子供たちのイラスト。
女の子「育てたことを振り返って、あさがおブックをつくろう。」

めざしたい子どもの姿・気付き

先生「みんながお世話を頑張ったから、たくさん種がとれたね。種はどうしますか。」
男の子「4月に植えた時と同じ種がとれたよ。」「今度は違う花も育ててみたいな。」
女の子「次の一年生にプレゼントしたいな。」

活動アイデア1 
「自分の花」という意識がもてるようにしよう

「自分が育てているあさがお」だと感じられるような手立てをとりましょう。きれいで大きな花を咲かせたいという願いが実現できるように、意欲的に世話に取り組めるようになります。

 ① 子どもたちの花を育てた経験から、世話の仕方を考える

先生「今までどんな花を育てたことがありますか? あさがおの世話はどうすればよいと思いますか?」
男の子「ぼくが、この前、家で種を蒔いた時は、ふんわり土をかぶせたよ。」
女の子「幼稚園の時に、ひまわりを育てたよ。その時は、花壇に植えたんだよ。」

②お世話は一人一鉢! 名前を付けたり声を聞いたりしよう

男の子「ぼくのあさがおの名前は、「あさちゃん」。 大きくなってほしいな。」
トイレットの芯を利用した「あさがお電話」であさがおと話す女の子のイラスト。
虫眼鏡に花びらを付けた花眼鏡のイラスト。
女の子「あさがおさんは、葉っぱを 大きくしたいって言ってるよ。」

③あさがおから子どもたちへの手紙

あさがおからの手紙「おせわしてくれてありがとう。ぼくのせいちょうによくきがついたね。もうすこしひかり がほしいな。 あさおより」
男の子「あさおから手紙がきたよ! 光の当たるところにもっていこう。」

④子どもたちが自分たちで問題解決できる環境づくり

校内の職員に事前に声をかけて、協力してもらえる体制をつくっておきましょう。 二年生 六年生  学校技能員 校長先生

女の子「あさがおの元気がないけど、どうしたらいいのかな。」
男の子「育てたことのある二年生か六年生に聞こうかな。花の水やりをしてくれている技能員さんにも聞こうかな。」

活動アイデア2 
花との関わりを深められるような工夫をしよう(見付ける・比べる・例える)

●あさがおの観察の仕方は様々です。

カードは数種類準備しておきましょう。あさがおの背丈を測る子、土の湿り具合を確かめる子、あさがおの声を聞く子など、あさがおへの関わり方が多様であるように、カードも子どもの思いに沿って選べるようにすることが 大切です。

カードを交流する時間を設けると、自分では気が付かなかった育ちの視点に気付いたり、より意欲的にあさがおの世話に取り組めたりするようになります。

●多様な活動を通して気付きを促し、自覚化させましょう。

見付ける

先生「種を蒔いてから、一週間たちましたが、様子はどのように変わりましたか。」
女の子「私のあさがおからは、小さな葉が出てきました。」
男の子「それは、“芽”って言うんだよ。」「ぼくのは、まだ芽が出てないんだけど、どうしてかな。」

比べる

先生「友達のあさがおと比べているんですね。」
女の子「こっちの葉っぱはつるつるなのに、 こっちはざらざらだよ。何でだろう。」
「私のは18枚だよ。 何で違うのかな。」
男の子「ぼくのあさがおは、葉っぱの数が10枚 になったよ。前は6枚だったんだよ。」

例える

先生「あさがおのつるが伸びてきましたね。どれぐらい長いですか。」
女の子「私のつるは、自分の身長よりも長いよ。」
男の子「ぼくのあさがおのつるは、すごく長くて、くるくるしていて蛇みたいだよ。」

活動アイデア3 
他教科等・他単元との関連を図ろう

あさがおを育てていく中で、葉が出る時、花が咲く時、花が咲き終わって種ができる時など、子どもたちは様々な場面で驚きや喜びを感じるでしょう。その際、他教科等と生活科の学習を関連させ、指導の効果を高めましょう。

①あさがおの花を使った色水遊び(図画工作科)

あさがおの花で色水を作って遊ぶ子供たちのイラスト

②つるを使ったリースづくり(生活科)

あさがおのつるでリースを作る男の子のイラスト。

③あさがおの種を数えよう(算数科)

あさがおの種を数える女の子のイラスト。

④あさがおに手紙を書こう(国語科)

あさがおに手紙を書く男の子のイラスト。

⑤あさがおブックをつくろう(生活科)

出来上がったあさがおブックを読む女の子のイラスト

栽培の過程で撮ったり作成してきた写真や観察カードを1冊の本にすることで、あさがおの成長とともに、世話が上手になった自分の成長にも気付くことができます。

イラスト/熊アート

『教育技術 小一小二』2019年6月号より

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