小1生活「おおきくなあれ わたしのおはな」指導アイデア
執筆/神奈川県公立小学校教諭・平野大
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典 、神奈川県公立小学校校長・二宮昭夫
目次
期待する子どもの姿
●思考力、判断力、表現力等の基礎
育てている植物の育つ場所、変化や成長の様子に関心をもって、世話の仕方を工夫している。


●知識及び技能の基礎
植物は自分たちと同じように生命をもっていることや、成長していることに気付いている。

●学びに向かう力、人間性等
育てている花に関心をもち、愛情をもって世話をしようとしている。

子どもの意識と指導の流れ (15時間)
こんな声や姿を学習につなげたいですね。
- 学校探検で、三年生が何かを育てているのを見つけたよ!
- 校探検の時、たくさん花が咲いているところがあったね。
- 二年生からあさがおの種をもらったよ!育ててみたいな!

〇そだてる はなを きめよう!(1時間)



めざしたい子どもの姿・気付き

○ たねを まこう! (3時間)



めざしたい子どもの姿・気付き

○せわを しよう! (8時間+常時活動 9・10月まで)
じっくり関わる

お悩み相談会

世話を工夫する

めざしたい子どもの姿・気付き


○あさがおさんと おわかれかいをしよう!(3時間)10月頃



めざしたい子どもの姿・気付き


活動アイデア1
「自分の花」という意識がもてるようにしよう
「自分が育てているあさがお」だと感じられるような手立てをとりましょう。きれいで大きな花を咲かせたいという願いが実現できるように、意欲的に世話に取り組めるようになります。
① 子どもたちの花を育てた経験から、世話の仕方を考える



②お世話は一人一鉢! 名前を付けたり声を聞いたりしよう


③あさがおから子どもたちへの手紙


④子どもたちが自分たちで問題解決できる環境づくり
校内の職員に事前に声をかけて、協力してもらえる体制をつくっておきましょう。 二年生 六年生 学校技能員 校長先生


活動アイデア2
花との関わりを深められるような工夫をしよう(見付ける・比べる・例える)
●あさがおの観察の仕方は様々です。
カードは数種類準備しておきましょう。あさがおの背丈を測る子、土の湿り具合を確かめる子、あさがおの声を聞く子など、あさがおへの関わり方が多様であるように、カードも子どもの思いに沿って選べるようにすることが 大切です。
カードを交流する時間を設けると、自分では気が付かなかった育ちの視点に気付いたり、より意欲的にあさがおの世話に取り組めたりするようになります。
●多様な活動を通して気付きを促し、自覚化させましょう。
見付ける


比べる



例える



活動アイデア3
他教科等・他単元との関連を図ろう
あさがおを育てていく中で、葉が出る時、花が咲く時、花が咲き終わって種ができる時など、子どもたちは様々な場面で驚きや喜びを感じるでしょう。その際、他教科等と生活科の学習を関連させ、指導の効果を高めましょう。
①あさがおの花を使った色水遊び(図画工作科)

②つるを使ったリースづくり(生活科)

③あさがおの種を数えよう(算数科)

④あさがおに手紙を書こう(国語科)

⑤あさがおブックをつくろう(生活科)

栽培の過程で撮ったり作成してきた写真や観察カードを1冊の本にすることで、あさがおの成長とともに、世話が上手になった自分の成長にも気付くことができます。
イラスト/熊アート
『教育技術 小一小二』2019年6月号より