小4国語「アップとルーズで伝える」京女式板書の技術

今回の教材「アップとルーズで伝える」のめあては「文章の組み立てに気をつけて読み、筆者の考えをとらえて、それに対する自分の考えをまとめよう」です。まず「思いやりのデザイン」を読み、説明的に文章を読む練習をします。「アップとルーズで伝える」ではその練習を生かし、表を使って整理することで叙述を可視化し、筆者の考えを捉えやすくする板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授
元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教頭・砂崎美由紀
単元名 筆者の考えをとらえて、自分の考えを発表しよう
教材名 「アップとルーズで伝える」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全9時間)
- 教科書53ページを見て、題名やリード文から説明文を想像し、学習計画を立てる。
- 「思いやりのデザイン」を読み、筆者の考えとその示し方を確かめる。
- 「アップとルーズで伝える」を読み、学習のめあてを確かめる。
- 段落と写真をつないで読み、筆者の考えがどのように伝えられているかをつかむ。
- 「アップ」と「ルーズ」を対比して説明するよさを考える。
- 筆者の考えに対する自分の考えを書く。
- アップとルーズで伝えるということについて、自分の考えを発表し合う。
- 学習の振り返りをする。
- 「考えと例」(65ページ)を読み、課題に取り組む。
板書の基本
〇授業が始まる前に考えること
教材「アップとルーズで伝える」を指導する前に、「思いやりのデザイン」を指導します。「思いやりのデザイン」の指導の内容は主として次のことです。
1つ目は、文章の構成が「初め」「中」「終わり」であること。2つ目は筆者の考えがどの段落に書かれているかということ。3つ目は、筆者が自分の考えを説明するために2つの例を対比して示していること。これらの学習を生かして、「アップとルーズで伝える」を読むことを指導します。
〇板書計画で考えておくこと
本時(5/9時間目)では、筆者が自分の考えを説明するために使う対比の効果を考えることが主な指導内容です。そのために、対比されている文章を理解することを大事にします。対比を表にまとめて可視化することにより、対比のよさと筆者の意見に説得力をもたせることをつかませたいと思い、板書を工夫しています。