• 勉強マーク小学館ロゴ
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

英語でも辞書引き学習「知ってる言葉がこんなにあるんだ!」

2019/3/27

中部大学教授の深谷圭助先生が提唱し、全国に広まった「辞書引き学習」。付箋紙に調べた言葉を書いて辞書に貼っていくという作業を重ね、付箋で辞書がどんどん分厚くなっていき、それが一層、子どもたちの学習意欲を刺激するという、素晴らしい効果を上げている学習法です。英語学習にも同様に活かせるということで、新たに打ち出したの英語の辞書引き学習について、お話を伺いました。

中部大学教授 深谷 圭助 先生

海外で好評の英語辞書引きを日本でも

――英語で辞書引き学習を開発しようと思ったきっかけは何ですか?

深谷 2020年から、小学校高学年では英語が教科化されます。教科化にあたり、英語の読み書きも必要になるため、語彙力の指導にも注目が集まるでしょう。

私は1990年代から国語辞典を使った「辞書引き学習法」を開発し提唱してきました。8年前からは、海外の小学生にも辞書引き学習の紹介をすることが多くなったのですが、現地でも英語の辞典を使った実践の評価が高かったので、日本でも紹介したいと考えました。辞書を使って調べて単語を書くという活動とは違って、小学生にも十分取り組める学習法です。

貼り込まれた付箋で、辞書がこんなに!
英語の辞書引き学習には、罫線が入った専用の付箋がおすすめ

――「英語の辞書引き学習」のメリットは何ですか?

深谷 やり方はとてもシンプルで、「辞書を開いて知っている言葉を探す。その言葉を付箋に書き、辞書に貼る」というものです。小学生に英語の辞典は難しそうと思われがちですが、英語の読み書きに不慣れな子どもでも、辞書の中から自分の知っている単語を探し、付箋に書くことは、学びのハードルが低いので、あっという間にたくさんの単語を探し出します。どんどん付箋が増えると学びの蓄積が可視化されるため、満足感や達成感が得られるという点もモチベーションにつながるのでしょう。

発売されている専用付箋(ガイドブック付き)

実際に子どもに感想を聞くと、「英語の辞典にこんなに自分の知っている言葉があるとは思わなかった」「知っていると思っていた言葉に違った意味があって驚いた」と言う子がたくさんいます。

実は英語と日本語は極めて接点の多い言語であるという気付きが得られるのもメリットです。

まずは英語由来のカタカナ語からスタート

--小学生の低中学年に英語の辞書引きは、ハードルが高くはないでしょうか。

深谷 英語の辞書引き学習では、英語辞典から自分の知っている言葉を拾いだすことで、英語に親しむきっかけをつくることをねらいとしています。

なぜなら、子どもは自分の経験や自分の持っている知識からかけ離れたことには関心がありません。だからこそ、子どもが経験したことから学びを広げていくほうが効果が高いのです。

例えば、子どもが難しさを感じないよう、日本語になっている英語由来のカタカナ語からスタートする。その中から自分がすでに知っている語彙を探しつつ、英語の語彙の獲得を意識させるのです。語彙を獲得するということは、言語を獲得する上で必要不可欠なことです。

そういう意味でも、付箋を使って英語の辞典を読んでいく、調べていくことは大変重要な実践だと思います。

先生方の中には、英語の指導に不安を感じている人も多いと思います。しかし、辞書引き学習は教師や子どもの英語力は関係なく、子どもが自分のペースで自主的に学ぶ学習法です。短時間で切り上げられるので、授業の導入や朝の帯時間などに取り入れるのをお勧めしています。

公式ホームページ( http://eijisho.sgkm.jp )には、実践された先生方の声も掲載しているので、参考になるのではないでしょうか。


辞書引き 英語ふせんBOOK
(英語ふせん200枚+英語の辞書引きまるわかりガイド)
監修/深谷圭助・相田眞喜子 定価:500円+税/小学館
ISBN 978-4-09-941670-6
https://www.shogakukan.co.jp/books/09941670

辞書引き英語ふせんBOOK
「英語でも辞書引き!」公式HP http://eijisho.sgkm.jp

『教育技術』2019年1月号より

インタビュー/EDUPEDIA まとめ/出浦文絵
●これと関連したインタビュー記事が「EDUPEDIA」でも配信されます。

関連する記事

授業記事一覧

【指導計画】1年算数「ひきざん」(1)

1年算数の授業アイディアです。今回は「ひきざん」の前半を扱います。10 のまとまりに着目し、具体物を用いて計算の仕方を考える活動を通して、減加法を理解することが…

2019/11/15

【教育技術小五小六12月号購入者特典】「外国語の授業レポート」動画(PR)

『教育技術 小五小六』2019年12月号本誌に掲載されている「外国語の授業レポート」特集と合わせて視聴するための授業動画です。本誌記事中に掲載されているパスワー…

小一図工 自然の材料で動物づくり

小学校一年生の図工のアイディアです。校庭や学校周辺には、色とりどりの落ち葉や木の実を見かける季節。落ち葉や木の実をたくさん使っておしゃれな動物を作り、キャンバス…

2019/11/15

小六理科のプログラミング教育
誰でもできるプログラミング教育~小六理科 電気の性質や働き~

いよいよ来年度からプログラミング教育が始まります。どのように導入していったらよいか。高学年で必修となる6年理科のプログラミングの授業実践例を紹介します。プログラ…

小一算数 ペアワークで「子どもが教える」ことで定着する

学習の定着率を上げるためには「他の人に教える」ことが一番。(アメリカ国立訓練研究所が発表している「ラーニングピラミッド」という学習定着率を表す資料の中にあります…

小六の道徳とオリジナル教材「道しるべ」

山形県のある小学校で行われた佐藤幸司先生による六年生の道徳授業を紹介します。独自教材を使ったオリジナルの道徳授業には、学級経営にも生かせるヒントがたくさんありま…

2019/11/11

【ぬまっち流】海外への興味を駆り立てる!英語の実践アイディア

アメリカの大学院への留学経験がある、沼田晶弘先生(ぬまっち先生)に英語(外国語)と海外文化への興味を引き出す授業についてを教えていただきました。後編は、海外文化…

【指導計画】5年体育(器械運動)大きく・美しいマット運動!

マット運動は、技のポイントが明確であるため、掲示物や学習カードを工夫し、子供どうしが課題解決に向けて学び合う活動を充実させます。中学年までに取り組んできた、基本…

2019/11/2

スモールステップ+ほめる指導で、すべての子がなわとびできる

埼玉県なわとび協会事務局長の戸田克先生が監修した、なわとびハウツー学習漫画が出ました。ドラえもんがキャラクターとして使われた子ども向けの本ですが、指導者が読んで…

【構造的板書】 算数「図形の面積」「プリント学習の時間」

スッキリした分かりやすい構成で、子どもたちに伝わりやすい板書の書き方を目指す本シリーズ。今回は、小五の算数の「図形の面積」をテーマにして、 樋口万太郎先生(京都…

もっと見る