【相談募集中】生徒が簡単に運営できる文化祭の店舗を知りたい
文化祭の店舗運営の一部を生徒に手伝ってもらおうと考えている先生からの質問が、「みん教相談室」に届きました。練習時間が足らないため、簡単に運営できるような店舗を知りたいという相談です。そこでここでは、元中学校校長で「全国教育交流会」代表の中野敏治先生からの回答をシェアします。
目次
Q.文化祭で生徒が簡単に運営できる店舗があれば教えてほしいです
3学期に開催する文化祭で、一部店舗の運営を運動部の子たちに手伝ってもらおうと思っています。 ただ、部活動もあり中々しっかりとした接客、運営の練習を行うことができません。そこで、多くの練習を必要とせずに、簡単に運営できるような店舗があれば教えてほしいです。(村山先生・40代男性 中学校)
A.おすすめの案をいくつかお伝えします。自分たち自身で企画を考えられる余地を残しておくのがポイントです
いよいよ文化祭ですね。生徒たちは楽しみにしていることと思います。楽しさの中にも忙しさがあり、時間をどう使うか悩む生徒もいるのではないでしょうか。
さて、運動部の生徒による店舗の手伝いや運営についてです。すでに村山先生も考えられていると思いますが、意識しておきたいことがいくつかあります。
「運営する生徒も来訪者も楽しめること(もの)」「ゲーム感覚でできるもの」「少し体を動かすもの」。そして、「短時間でできるもの」「運営方法(ルールなどを含む)が簡単なもの」ならば、複数の部活動が関わる場合でも、時間によって運営担当を分けることができます。
これらの条件を出して、企画について生徒たちが少し考えることも良いかと思います。与えられたものに従って時を過ごすだけでなく、企画運営に少しでも関わりながら手伝うことができれば、より充実した時間を生徒たちは過ごすことができます。
でも、教師の方でも少し案を持っていた方が安心できるのは間違いありません。
例えば、「くるみ割り競争」などはどうでしょうか。金づち以外で「すぐに割れず、でも必ず割れるもの」を使って、何秒で割ることができるかを競うのです。どんなものがあるかを生徒たちで考えることで、自分たちが企画運営に関わっているという自覚が持てると思います。来訪者と部員が競う形にしても、楽しみが増すと思います。「○○記録大会」などの名称をつけて、記録を店舗の前に貼ることもできます。2人以上で競争をして、一番先に割れた人はくるみを食べることができるというのも良いでしょう。店舗の生徒もみんなで一緒に楽しむことができ、簡単なルールなので担当者が変わってもすぐにでき、勝てばくるみを獲得する楽しみもあります。
食べ物が規制されている場合や費用面で難しい場合は、次のようなゲームはどうでしょうか。卓球のボールをうちわの上に載せ、そのまま目をつむり、何秒間ボールを落とさずにいられるかを競うゲームです。ボールとうちわを別のものに変えてアレンジすれば、それぞれの運動部らしさが出るかと思います。これらもただやるだけでなく、何秒という記録を取り、「○○記録大会」として張り出すことで、さらに楽しくなると思います。
子供たちからは、もっともっと柔軟で楽しい発想が出てくるはずです。学校の行事としての文化祭なので、学習的要素を組み込む必要があるかもしれませんが、いずれにしても、いくつかの条件を提示して、子供たちに自分たちで考えさせるのが良いかと思います。
荷物は与えられて背負うより、自ら背負ったほうが、同じ重さの荷物でも軽く感じると聞きました。生徒たちが自ら企画運営する部分を少しでも残しておきましょう。
みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。