夏休みの工作の定番! おすすめ「手作り貯金箱」の作り方【ダウンロード可】
夏休みの工作として定番の「貯金箱作り」。自由課題とはいえ何の事前説明もなく子どもたちに丸投げすると、子どもだけでなく保護者にとっても、負担になりすぎてしまう場合があります。そこで今回は、簡単に作れて映えること間違いなしの、超おすすめの「手作り貯金箱」の作り方を紹介します。
指導/大阪府公立小学校教諭・松下隼司
劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしてもらうコーナーです。
目次
意外と大変な「貯金箱作り」
夏休みの宿題として、「手作り貯金箱」を出す学校が多いかと思います。貯金箱コンクールがあるからです。私は教師になって10年ほどは、「貯金箱作っておいでな~」と、気軽に課題に出していました。長い夏休み、子どもたちには時間がたっぷりあると思っていたからです。
でも、結婚して自分に子どもができると、「貯金箱作りって、ものすごく大変!」だと気づきました。
まず、貯金箱の作り方が、子どもも私も分からないのです。材料も作り方も選択肢がありすぎて、迷ってしまいます。
夏休みシーズンには、いろいろな種類の手作り貯金箱キットが売っています。どれにしようか迷います。でも、「なんかこういうのって、手作り感がないな~」とも思います。
貯金箱は、なかなか子ども1人では作れません。保護者の協力がかなり必要になります。でも保護者には、子どものように長い夏休みはありません。共働きの家庭もあります。
貯金箱作りが、子どもと保護者にとっての夏休みの楽しい思い出の1つになればと安易に思っていました。しかし、自分が親になってみると、決してそう簡単にできることではないと痛感しました。1時間、2時間では終わりません。2学期直前に作って、焦りでイライラしてしまうこともありました。
そこで今は、「貯金箱作りは、自由課題です。作らなくてもいいです」ということを、子どもたちにしっかりと伝えるようにしました。保護者にも、期末個人懇談会や夏休み前の学年だよりで伝えています。この記事をお読みの先生方も、もし期末個人懇談会がまだのようでしたら、保護者の方にもそうお伝えすることを強くおすすめします。
そして、自由課題であっても、貯金箱の作り方を子どもたちに(できたら保護者にも分かるように)、事前に説明しておくべきだと思います。課題の丸投げは、子どもや保護者にとって、かなりの時間的な負担となってしまうからです(自分が親になって気づきました)。
おすすめの手作り貯金箱
超おすすめの貯金箱の作り方を紹介します。「紙粘土で簡単&楽しい 貯金箱作り」です。
材料は、箱と紙粘土のみ。箱に紙粘土を貼って、乾いたら絵の具で塗るだけです。
絵の具で塗るときは、下に新聞紙などの紙を敷いた方が机が汚れません。
下の写真は、小3の息子の作品です。
夏休みに家族で水族館に行った思い出を活かしました。結構、良くないですか? 学年代表にも選ばれていました♪
この、紙粘土を使った貯金箱作りのメリットは、5つあります。
- 低学年から高学年、どの学年でもできる
- 毎年、同じ作り方をしても楽しい
- 保護者の負担が少ない(時間的にも金銭的にも)
- 夏休みの思い出を込められる
- 手作り感がたっぷりある
毎年、同じように紙粘土で作っても、その年その年で夏休みの思い出は違うので、作品も違ってきます。(息子の今年の作品は、習っているソフトボールのことかな~、と楽しみです♪)
紙粘土を使った貯金箱の作り方
(作り方の資料は記事下よりダウンロードできます)
作り方の資料は、よろしければダウンロードしてご活用ください。夏休みの宿題の資料として、配布していただくこともできます。
子どもにとっても、保護者にとっても、楽しい夏休みのお役に立てれば嬉しいです。
松下隼司(まつした じゅんじ)
大阪府公立小学校教諭。第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞、第69回(2020年度)読売教育賞 健康・体力づくり部門で優秀賞を受賞。さらに、日本最古の神社である大神神社短歌祭で額田王賞、プレゼンアワード2020で優秀賞を受賞するなど、様々なジャンルでの受賞歴がある。小劇場を中心に10年間の演劇活動をしていた経験も。著書に、『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(東洋館出版社)、絵本『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)、絵本『せんせいって』(みらいパブリッシング)がある。
イラスト/したらみ 横井智美