【相談募集中】一部の子どもたちが私の悪評をふれ回っています

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広島県公立小学校教諭

友田真

6年生に注意する場面が多く、一部の子どもたちが悪評をふれ回るようになってしまったという先生から 「みん教相談室」に相談が寄せられました。担任をしている子どもたちへの影響も気になっているそうです。今回は広島県公立小学校教諭・友田真先生からのアドバイスをシェアします。

イラストAC

Q.私の悪評をふれ回っている6年生への接し方に悩んでいます

現在5年生担任ですが、6年生に嫌われています。6年生はやや難しい子たちなため、規律の面で注意する場面が多く、言うたびにとても嫌な顔をされます(もちろん理由や背景は聞きますが、それも身勝手なものが多く、結局指導に至るものばかりです)。

それは別にいいのですが、登下校班で一部の6年生が私の悪評をふれ回っています。担任をしている子たちは、それを今は無視してくれていますが、高学年のため、またSNS等で繋がりやすい時代のため、今後が心配です。なにか方策はあるでしょうか?  こちらとしては理不尽にならないよう児童本人や管理職によく話を聞いて、指導をしているつもりではありますが、それが至らないからこうなっているのも事実です。担任している子たちにも変な気を遣わせたくないです……。(なん先生・20代男性)

A.興味のある内容を話しかけて、違う角度からつながりを求めてみましょう

ご質問ありがとうございます。質問を拝読しながらも、難しさを感じておられる6年生、さらには担任している子たちのことを本気で考えておられることが伝わってきました。きっと一人ずつを大切に、そして子どもたちの「未来」を考えておられるからこそ、悩まれているのだと思います。

なん先生は20代ということで、子どもたちにとっては他の先生方より年齢が近く、近づきたい存在なのだと思います。近づきたいと思ったときに、「先生、一緒に遊びましょう」など素直に表現できる子と、素直に表現できない子がいます。両者に共通しているのは、先生に興味があるということです。本当に「嫌」と感じていたら、先生と関わろうとすらしません。

きっと6年生も、常に課題のある行動をしているわけではないと思います。落ち着いている時に、「大谷、昨日もホームラン打ってすごいよね」など、6年生の子が興味のあるような内容を話しかけます。

私も20代のとき、似たような経験があります。当時3年生を担任していました。担任した子のお兄ちゃんが、6年生にいました。6年生の担任の先生に反抗的な態度を取っていたり、休憩時間に校内のルールを破って遊んだりしていたため、指導することが多くありました。すると3年生の弟に、「お前の担任、めんどくさい」などマイナスなことを言い続けていました。あるとき、6年生の子がルールを守って遊んでいたときに、「先生も、野球を習っていたんだよ」など、6年生が習っていた野球のことを話しました。「野球」という共通点から話が盛り上がりました。すると3年生の弟にも、「お前の担任、いい先生じゃん」と言うようになりました。

行動面に課題のある子も、常に課題があるわけではありません。そして「いけないことをしている」というのは分かっているけど、それが素直に表現できない何か「苦しさ」があるのかもしれません。違う角度から、つながりを求めてみてください。

最後に。なん先生が担任している子どもたちは、悪評に振り回されず、なん先生のことを信じているのが素敵ですね。なん先生の子どもたちへの愛が、しっかり伝わっていますね。


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