【相談募集中】「6年生担任が一番偉い」という若手の思い込み、どう指導すれば?

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教育アドバイザー

多賀一郎

若手の指導に当たる女性教諭から「みん教相談室」に相談が届きました。「6年生の担任が一番偉い」との思い込みから、他学年の先生方を下に見る若手の言動に困っているそうです。この状況に教育アドバイザー・多賀一郎先生が回答した内容を、こちらでシェアします。

イラストAC

Q. 「6年生担任が一番偉い」と思い込んでいる若手に困っています

いろいろな学校で若年の指導や補助をしています。書籍やネットの影響を受けているのか「6年生担任が一番偉い、カリスマ」という数人の若年の言動に悩んでいます。下学年や特別支援学級担任を下に見る言動も度々見られます。5年生の担任がしっかりと学級経営をされていたり、偶然にもその学校で一番落ち着いている学年が6年生だったから、経験年数が少なくても担任できているのだと思うのですが……。

卒業式までもうすぐですが、いかに自分に感謝してもらうかということしか念頭にないような言動も目立ちます。どのように声掛けや指導をしていったらいいのか、困惑しています。(困っています先生・40代女性)

A. 今は寛容な気持ちで、褒めてあげましょう

これは、ネットや書籍の影響というよりも、ご本人の資質の問題だと思います。ただ、こういう勘違いをしている先生は、若手に限らず、現場には結構いらっしゃるものなのです。下学年や支援学級を見下す言動をされる方もいらっしゃいます。

また、カリスマ教師と言われる方々の多くが高学年担任が専門のようになってしまい、他の学年の大切さやしんどさを軽く見ておられる方もいらっしゃいます。本物の実践家は、そんな考えは持たないものなのですが……。

若い先生なのだから、そのうちに低学年も経験されることでしょう。担任してみないと、その大変さは分かりません。そのことを今、どれだけ声高に訴えても、若手の心には響かないと思います。

さらに、若いうちは、「自分が……」「自分が……」という思いが強いものです。称賛がほしい時期でもあります。頑張ったところは、認めてあげてください。

人は、自分を否定する方の話は、なかなか聞けないものです。いくつか褒めてあげて、その中にちょっと「こう考えることも大事だよ」と、アドバイスを入れるのがよいのではないでしょうか。

「あのとき〇〇先生が、こういうことをおっしゃっていたなあ」と、いつか思い当たることもあるでしょう。そうならなければ、その先生はそこまでの人間だということです。

今は少し寛容に見て、褒めてあげましょう。そして、「何年か先にこのことを思い出してくれたら嬉しいな」という気持ちで、ちょっとアドバイスしてあげましょう。

みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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