表紙の絵本作家リレーエッセー スドウピウさん

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雑誌『教育技術 小一小二/小三小四/小五小六』では、月替わりで人気の高い絵本作家に表紙用のイラストの作画をお願いしていきます。本コーナーでは、その絵本作家さんに、小学生の頃の思い出を綴っていただきます。2019年10月号はスドウピウさんによる遠足の思い出です。

『教育技術』2019年10月号3誌の表紙
『教育技術』2019年10月号3誌の表紙に使用された、スドウピウさんの絵

「バナナはおやつに入りますか?」

学校の遠足の思い出というと、私はバス酔いがひどかったので、現地に着いた時は、毎回ぐったりとしていて、どこへ行って何を見たのか、残念ながら記憶がありません。デザートに配られたミカンの香りで気分が悪くなったこと、バスで隣の子が梅干しのお菓子をくれて口の中がスッキリして、優しい子だな、と思ったことなどはよく覚えています。

もう少し何か楽しげな記憶はなかったかな?と思って、小学校の時のアルバムを見ていたら、前日のホームルームでおやつの話になると「バナナはおやつに入りますか?」と聞く男の子が必ずいて、みんなで笑ったこと、友達と駄菓子を買いに行って何を買おうか悩んだこと、リュックサックに荷物を入れる時にワクワクしたことなどを思い出しました。

お弁当は食べたのか、残してしまったのかは覚えていませんが、好きなものが入っている時は楽しみでした。やっぱりうれしかったのだろうなと思います。

思い出の俵型おにぎり

子どもの通っている保育園では月に1回お弁当の日があります。私が小学校低学年の頃まで使っていた、キャラクターの描かれているアルミのお弁当箱が戸棚にあるのでは? と思って母に聞いたところ、取っておいてくれていて、久々に手に取り、懐かしい気持ちになりました。母のにぎってくれたおにぎりは俵形だったな、私も子どもの遠足の時には俵形のおにぎりを入れてみようかな、なんて思いながら、今回の絵を描きました。

スドウピウ

スドウピウ
東京生まれ。千葉育ち。デザイン事務所を経て、イラストレーターに。絵本のみならず、雑貨制作や本の表紙、刺繍作品など幅広く活動中。おもな絵本に『3びきのくま』(古藤ゆず・作 学研)、『へちまのへーたろー』(二宮由紀子・作 教育画劇)など。

『教育技術』2019年10月号より

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