小5算数「帯グラフと円グラフ」指導アイデア

執筆/新潟県公立小学校教諭・岡田健
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、新潟県公立小学校校長・間嶋哲

本時のねらいと評価規準(本時の位置 6/6時)

ねらい
怪我の種類と人数について、伝えたい情報を選択してグラフを作成する活動を通して、より効果的に情報が伝えられるグラフの表し方について考えることができる。

評価規準
問題場面と表から伝えたい情報を選択し、目的に合わせて適切なグラフを作成したり、その意図を説明したりすることができる。

問題場面
保健委員会のなおやさんは、今月の校内の怪我について調べて、全校に知らせることにしました。どのように知らせるかを話し合っています。

怪我の種類と低・中・高学年の人数が書かれた表を提示します。この際、この表から読み取れることを十分に話し合わせ、「○○を伝えたい」という気持ちを高め、学習課題につなげます。

全校の怪我について調べたら、このような結果になりました。

低学年は、怪我が多いね。そういえば、転んでいるところをよく見かけるよ。

高学年は、切りきずが多いよ。図工で彫刻刀を使っていたからかな。

怪我の中では、すりきずが一番多いね。

全校に、どのようなことを伝えたいですか。

低学年の怪我が多いから、遊ぶときに気を付けて怪我を減らしてほしい。

学年と怪我の種類との関係を分かりやすく伝えたい。

どの種類の怪我が多いかをグラフにすればいいよ。どう表せばいいかな。

本時の学習のねらい

グラフにどのように表せば、気を付けてほしいことが伝わるかな。

見通し

円グラフで、低学年に多い怪我を表せばよさそう。

帯グラフを使って、怪我の割合を示せばいいかな。

怪我の種類に分けて円グラフを作ればいいかな。

自力解決の様子

A つまずいている子
「低学年の怪我の人数を円グラフに表してみよう」
・伝えたい情報と適切なグラフが結び付いていない。

B 素朴に解いている子
「低・中・高学年ごとに円グラフを作って、怪我の種類と割合を表してみよう」
・伝えたい情報と適切なグラフを選択できている。

C ねらい通り解いている子
「人数から割合を求めてから、低・中・高学年に分けて帯グラフにしてみよう」
・伝えたい情報のために、より効果的なグラフを選択できている。

学び合いの計画

円グラフや帯グラフを作成する際に、同じ目的で表現したい人同士でグループを作らせるようにしましょう。活動を始める前に、「何を伝えるために」「どう表せばよいか」を話し合うことを確認することが大切です。

自力解決で完璧なグラフが描けなかったり、計算が誤っていたりしても、友達と修正していく過程も大切な学習となります。

ノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

①低学年
②すりきず
③学年とけがの種類

人数で円グラフを作ったら、100%にならなかったから、①にしたよ。

人数を表したいなら、円グラフではなく棒グラフにすると伝わるよ。

でも、円グラフなら②の方が、低学年にすりきずが多いって伝わるよ。

③なら、多いけがの種類がよく分かるから全校に呼び掛けやすいよ。

目的に合わせて、グラフや項目を選ぶといいね。

学習のねらいに正対した学習のまとめ

それぞれの目的に合わせて円グラフや帯グラフを選択し、項目を工夫するとよい。

評価問題
高学年の人達に、切りきずが多いことを伝えるためには、どのようなグラフを作ればよいでしょうか。

子供に期待する解答の具体例
表から、切りきずについての人数を使って割合を計算します。例えば、高学年なら、10÷18=0.55なので、0.55×100をして55%になります。この円グラフなら、高学年の人たちは切りきずの割合が高いと一目で分かり、気を付けてくれると思います。

切りきず

本時の評価規準を達成した子供の具体の姿
目的に合うグラフを作り、その意図を言葉で説明することができる。

感想例

誰に何を伝えたいかによって、円グラフや帯グラフを選ぶことが大切だと分かりました。同じ円グラフでも、項目を変えるだけで伝わりやすさが変わってくることも、なるほどと思いました。

『教育技術 小五小六』 2021年12/1月号より

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