小6算数「算数のまとめ」指導アイデア(1/4時)《すぐに求められない図形の面積》

特集
【文部科学省教科調査官監修】1人1台端末時代の教科指導ヒントとアイデア
小6算数「算数のまとめ」指導アイデア

執筆/新潟県新潟市立小須戸小学校教諭・新保健介
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、新潟県新潟市立新津第一小学校校長・間嶋哲

小六算数 年間指導計画

単元の展開

第1時(本時)図形の計量について、数学的な見方・考え方の有用性を捉え、活用する。

第2時 数と計算について、数学的な見方・考え方の有用性を捉え、活用する。

第3時 変化と関係について、数学的な見方・考え方の有用性を捉え、活用する。

第4時 データの活用について、数学的な見方・考え方の有用性を捉え、活用する。

本時のねらい

すぐに求められない図形の面積について、既習事項を基にして、手がかりとなる数量を用いて式を立て、面積を求めることができる。

評価規準

既習事項や手がかりとなる数量を基にして、表や式や図を用いて、解決過程を分かりやすく説明することができる。

本時の展開



大きさのちがう3つの正方形をならべて下のような形をつくりました。青い正方形の面積を求めましょう。

分かってることは、これだけかな。

先生、ほかにはヒントはないのですか。

残念ながら、これだけなんです。

ええっと……。どうやって面積を求めるのかな。



青い正方形の面積を求めるには、どうしたらよいか。

見通し

正方形の面積を求める公式は1辺×1辺だったね。

1辺の長さが分かれば、すぐ面積が分かるね。

近くの人と、1辺の長さを予想してみましょう。理由も話してみてください。

※ペアで話す時間をとる。

図を見ると、青い正方形の1辺は8㎝より長くなりそう。

手がかりの数を使わないと求められないと思う。

正方形の1辺の長さを求めるために、やってみたいことはありますか。

3つとも正方形だから、辺を色分けして、全部合わせると25㎝になるところを使って考えてみたいです。

辺の長さをx㎝として考えたいです。

図1

黄色と赤の辺の長さを、xを使って表せないかな。

文字と式の勉強でやりましたね。式を立てた後に、どうやって面積を求めますか。

式を考えて求めたいです。

式を立てるときに、何が手がかりになりそうですか。

xと図に書いてある8㎝、3㎝を使って式を立てます。

式が分かったら、xにいろいろな数を入れて調べてみたいです。

見方・考え方を引き出すポイント

本単元は、子供が身に付けた算数の見方・考え方を活用し、その有効性を実感することがねらいです。あえて正方形の1辺の長さがすぐに分からない場面を設定することで、「正方形はすべての辺の長さが等しい」「1辺の長さが分かれば正方形の面積が分かる」という既習事項を活用させ、「3本の長さを合わせると25㎝になることが手がかりになりそう」という見方を引き出します。

その後、1辺の長さを求めるためにやってみたいことを問いかけ、「青い正方形の1辺をx㎝として、式にしてみたい」「式ができたら、xにいろいろな値を入れて調べたい」など、1辺の長さを求めるための考え方を取り上げ、全体へ広げていきます。

自力解決の様子

A つまずいている子

正方形の1辺の長さを求める理由は分かるが、どのように求めればよいか分からず、止まっている。


B 素朴に解いている子

正方形の1辺の長さをx㎝とし、与えられた数値から予想して、ランダムに数を入れて答えを求めようとしている。


C ねらい通り解いている子

正方形の1辺の長さをx㎝として式に表し、表を用いて、関係を予想しながら数を入れて答えを求めようとしている。

学び合いの計画

まず、短く自力解決の時間をとり、「求めたいことをxとするという考えがあったけど、どんなよいことがあるのだろう」と問いかけます。

「いろいろな数を入れて調べられる」「式にすることができるから、いろいろな数を入れて答えが分かりやすくなる」などの考えを取り上げ、謎の数をxとする意義や有効性を再確認し、Aのような子の困り方に対応します。

その後、タブレットを活用してグループで解決のアイデアを紹介し合い、答えを求めるために話し合います。

式が出された後、Bの子とCの子の考えの類似点や相違点を問いかけます。xを使った式を使って求めていることは同じだけど、表を使うことでxと辺の長さの合計との関係が見やすくなっていることを捉え、表のよさにも気付くよう導きます。

1人1台端末活用ポイント

写真1

自力解決や考えの共有のために、授業支援アプリ「ロイロノートスクール」を活用します。事前に問題場面をカードで送っておきます。子供が図に考えを書き込むことで、考えを可視化しやすくなります。さらに、共有ノート機能を用いることで互いのアイデアを理解するだけでなく、話合いの際に新たな考えを書き込むことができます。

ノート例

ノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

どんなふうに求めましたか。

僕たちは正方形の辺を色分けしました。青い正方形の辺をx㎝にして、式を考えました。(x-8)+ x+(x-3)=25になります。これはx×3-8-3=25という式になります。

図2

この式から、どうやって求めますか。

xは8㎝より長そうだから、8より大きい値を入れていけばいいと思います。そうすると12㎝のときに式に合う答えになるので12㎝です。だから面積は144㎠です。

私は表を使いました。xが8㎝より長いから8より大きい値から入れていくんだけど、xを1㎝長くすると合計が3㎝ずつ伸びているから、xは12㎝になりそうだと思いました。それで1辺の長さは12㎝で、面積は144㎠です。

表1

2つのやり方を比べてみましょう。似ていることと、違うことは何でしょうか。

xを使った式で答えを求めるのは同じです。

表があると、xの値と答えの関係が分かりやすくなって予想しやすくなります。

表にすると、答えが分かる前にどんな数になるか考えたことが分かります。

表があると求めやすくなるのですね。



正方形の1辺x㎝として式を立て、表を使って長さを求めると、面積も分かります。

評価問題

大きさのちがう3つの正方形を並べて、次のような形をつくりました。青い正方形の面積を求めましょう。

図3

子供に期待する解答の具体例

青い正方形の1辺をx㎝とします。
(x+10)+x+(x+4)=41
x×3+10+4=41

表2

正方形の1辺が9㎝だから9×9=81
答え 81㎠

感想

最初は分からなかったけど、xを使って式を立てたから調べやすくなりました。それと、xに数を入れて調べるとき、表にすると関係が分かってよいと思いました。これからもxの式や表を使っていろいろなことを調べてみたいです。



( x-8)+ x +( x -3)のxに、さまざまな数値を入れて25になるときを探していく学習が一般的です。しかし、教科書によっては発展的な扱いとして、( x-8)+x+(x-3)=25と立式させた後、 x×3-11=25とまとめ、逆算で解決していく場合もあります。

イラスト/横井智美

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