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低学年のダンス指導 ポイントは「キュー出し」「オノマトペ」

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秋の運動会シーズンを目前に、ダンス指導に頭を悩ませる先生方も多いのでは?

長年の子どもたちにダンス指導を行い、現在は教員向けのダンス研修や、運動会の振付指導を行っているダンスインストラクターの菊浪信子さんに、低学年を対象としたダンス指導のポイントを教えていただきました。

写真/長嶋正光

「正しく動く」より「声を出す」を優先
間違ってもいいから楽しむ雰囲気をつくる

私がダンスを始めたのは2人目の子どもを出産した後、30歳ころからです。当初はエアロビクスを始めたのですが、せっかくなので子どもも一緒に連れていき、キッズビクスのレッスンに通わせるようになりました。

私自身が子どもたちに指導をするようになったのは、子どもたちと通っていたスクールでキッズビクスを指導していた先生に、「一緒に教えてみない?」と声をかけていただいたのがきっかけです。

そもそもダンスは好きでしたが、子どもを指導することは初めてだったので、わからないことだらけでした。教えてみてわかったのは、大人に教えるより、子どもたちに教えるほうがずっと大変だということ(笑)。

本格的に指導する前に、キッズビクス用の指導プログラムを受講したのですが、そこで、子どもたちをどうやって安全に動かすのか、さらにどのようにダンスを楽しませるのかということなど、しっかり叩き込まれましたね。 今でもその時に教えていただいたことがいろいろと役立っています。

ミラー指導では、アイコンタクトと
オーバーアクションを意識する

もっとも基本的なダンスの指導法の一つが「ミラー指導」です。子どもたちと対面して立ち、子どもの動作とは反対の動作で、まさに鏡のように動きながら教えます。

この時に大切なのは、子どもとしっかりアイコンタクトを取ることです。子どもたちの顔・目をしっかり見ながら、動きはオーバーなくらい大きく見せるように心がけています。

楽しく安全に踊るために
「キュー出し」のタイミングが重要

ダンスの経験がない子も含めて、子どもたち全員を一緒に同じように動かすためには、「キューイング」がポイントです。いわゆる「キュー出し」ですね。例えば、右に移動する場面では、右に動き出すそのタイミングでキュー出しをしたのでは遅すぎます。動き出す心の準備ができるよう、やや少し前のタイミングで、「次、右だよ」と伝えてあげなくてはなりません。

実は私も慣れるまではこのキュー出しのタイミングをつかむのが難しく、指導者から「遅い!」と何度も注意されてきました。

自分ではタイミングよく声かけをやっているつもりでも、子どもたちの動きを見ていると、「おっとっと」とつまずいてしまったりするので、やはりタイミングが遅かったのだと気づくことも多かったですね。そうした経験を何度もくりかえし、ようやく子どもたちが動きやすいタイミングがわかってきました。

現在、小学校や中学校で若い先生方にダンス指導をしているのですが、やはりこのキュー出しのタイミングができない方が多いと感じます。どうしても自分のタイミングで声をかけてしまうのです。そうすると、初めてダンスをする子にとってはやはり難しいのです。タイミングがずれてしまうと、転んだり、つまずいたりと、怪我につながることもあるので、子どもたちが安全にダンスを楽しむためにも、子どもに合わせたキュー出しが非常に重要だと思います。

低学年へのダンス指導は「オノマトペ」が有効

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