書初め展示の工夫~一人ひとりの作品のよさを伝えよう~
三学期はじめの書き初め展示に向けて、二学期から指導を始め、冬休みの宿題として出している学校もあるでしょう。低学年では、硬筆の書き初めを行っている学校が多いのではないでしょうか。子供たちの書き初めに一工夫加えてすてきな展示にしてみましょう。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・柳生美華
目次
めあてを一緒に展示
書き初めを廊下などに掲示する場合、子供たちの発達段階に応じた書き初めのめあても一緒に掲示しましょう。
例えば、一年生であれば「鉛筆を正しく持ちていねいに正しく書こう」などです。
めあてを意識して取り組み、作品と一緒に掲示することで、指導のポイントや身に付けさせたい力を明確にして見てもらうことができます。
折り紙や千代紙を使って
書き初めをそのまま台紙に貼って掲示するのもよいですが、空いているスペースを利用して折り紙や千代紙を使って鶴やコマなどを作らせて展示するのもおすすめです。一人ひとり、色などを変えると個性的な作品となり、見ている人も楽しめます。
また、書き初めの練習をしている様子や、席書会の様子などを写真に撮っておき、一緒に展示してもいいでしょう。
コロナ禍での展示
せっかく展示した書き初めも、コロナ禍ではなかなかおうちの人に見に来てもらえないということもあるでしょう。
そんなときは、展示してある場所から一つ一つの作品を写真や動画に撮って、学校のホームぺージなどで公開するのもよいですね。お正月らしい雰囲気を味わえる曲をBGMにして、一緒に流すと雰囲気も高まります。親子で、おうちで、じっくり鑑賞してもらうこともできます。鑑賞してもらった後は、おうちの方から一言感想などをもらって、子供たちに紹介するのもよいですね。
また、校内では、他学年の作品をじっくりと鑑賞できる時間をつくりましょう。上学年の作品を見ることで、毛筆の難しさを感じたり、お互いの作品のよさに気付いたりできます。
気付いたことを鑑賞カードに書いて、全体に紹介したり、お互いに交換したりすることで次への意欲を高めることができます。コロナ禍ならではの鑑賞のしかたを工夫することで、有意義なものにしていきましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年12/1月号より