絵本の読み聞かせで協調性を育てて、学級を一つにまとめよう!
目次
多様な子供たちが助け合いながら、一つにまとまる学級をつくりたい
多様な子供たちがそれぞれを認めながら、学んだり、行事に取り組んだりする学級は理想ですよね。そのためには、協調性を育てることが大切です。
今回は、協調性や相手を思いやる気持ちを育む絵本を紹介します。学級の荒れを感じたときや、学級を一つにまとめたい行事の前などに、読み聞かせをして、ご活用ください。
協調性を育む!おすすめ絵本
『ぼくのだ! わたしのよ!』
好学社 著/レオ=レオニ 訳/谷川俊太郎
池の真ん中の小さな島に、けんかの好きな3匹のかえるが住んでいました。子供たちもびっくりするぐらい仲が悪い3匹のかえる、ミルトン、ルーパート、リディア。それぞれが池や島、空気を、「ぼくのだ! わたしのよ!」と、自分のものだと言い張ります。ある日、大雨が降って水かさが増し、3匹は流されそうになります。必死で、小さな岩にしがみつきます。そんな心細さを、みんなでいっしょに乗り越えると、不思議なことに、3匹のかえるたちの関係も変わりました。みんな仲よく過ごすことの大切さを教えてくれます。
『しあわせなクレヨン』
BL出版 作/丸山陽子
クレヨンたちは、どんな子のクレヨンになるのか、待っていました。手に入れたのはルーカス。ルーカスは、木や花、海など、 いろいろな絵を描きます。使われたクレヨンは短くなっていきうれしそうです。でも、白いクレヨンだけは一度も使われません。一人一人の大切な役割について綴られています。
『い~れ~て!』
金の星社 作/中川ひろたか 絵/市居みか
主人公のぼくは、友達と遊ぶのが苦手。いつも一人で絵を描いて、空想の世界で遊んでいます。だけど、本当はみんなといっしょに遊びたいと思っています。ある日、ぼくは崖から落ちてしまい、みんながロープで助けてくれました。ぼくは勇気をふりしぼり、「い~れ~て!」とみんなに伝えました。みんなの気持ちが一つになる一冊です。
『おくりもの』
BL出版 作/豊福まきこ
春の森で、動物たちがお互いをぎゅっとしながら、あいさつをしています。でも、ハリネズミくんにはそれができません。だから、自分のとげとげしたハリが嫌いでした。けれど、あるきっかけから、「嫌い」を「好き」に変えるため、ハリネズミくんは自ら動き始めます。そんなすてきな行動は、やがて「おくりもの」になって、動物たちに巡っていきます。
「絵本を活用した授業づくり」について、さらに詳しく知りたい方へ
絵本を活用した授業づくりをより詳しく知りたい先生には、京都女子大学准教授・齊藤和貴先生の『絵本で広がる小学校の授業づくり』(小学館)がおすすめです。主体性を育む、多様性を理解するなどの14のシチュエーション別に、312冊の絵本の紹介や活用法を解説。教科別の授業例も紹介しています。
『豊かな心と思考力を育む
絵本で広がる小学校の授業づくり』
京都女子大学発達教育学部准教授
齊藤 和貴/著
B5判/112p、オールカラー
〈著者プロフィール〉
齊藤 和貴(さいとう かずたか)
京都女子大学発達教育学部准教授。元小学校教諭・司書教諭。東京都公立小学校及び東京学芸大学附属小金井小学校、附属世田谷小学校で28年間、教育活動や授業実践に取り組む。その間、生活科や総合的な学習の時間を中心に指導法やカリキュラム、評価方法の工夫・改善を図り、「子供とともにつくる授業」の創造に励む。また、司書教諭の経験を生かし、「絵本を活用した授業づくり」にも取り組んできた。
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