小4らくらくUnit 4「What time is it?」④【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】
ゆたかな言語活動を行うためにICTを活用した授業が求められる外国語活動。しかし、様々なツールや教材を切り替えながらでは、手惑う場面もしばしばでしょう。本好利彰先生がこれまでの授業で作成してきたパワーポイント(スライド)教材は、これひとつ、授業の導入から終末までモニターに映すだけで授業を組み立てられる”お助け教材”です。「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」で外国語活動の授業を、らくらくクオリティアップ!
今回は、Let’s Try! 2 Unit 4「What time is it? 今、何時?」の第4時のらくらく授業の進め方です。
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学校4年生の「Let’s Try! 2」のUnit 4「What time is it? 今、何時?」全4時の4時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
【目標】
1日の流れを英語で言ってみよう。
〇世界の国や地域によって時刻が異なることに気付くとともに、時刻や日課の言い方や尋ね方に慣れ親しむ。(知識及び技能)
〇自分の好きな時間について、尋ねたり答えたりして伝え合う。(思考力、判断力、表現力等)
〇相手に配慮しながら、自分の好きな時間について伝え合おうとする。(学びに向かう力、人間性等)
【言語材料】
◎What time is it? It’s (8:30). It’s (“Homework Time”). How about you? I like (TV) time.
〇a.m., p.m.
○日課・時間([wake-up / breakfast / study / lunch / snack / dinner / homework / TV / bath / bed / dream] time)
- 挨拶
- 歌
- めあて
- 前時の復習
- ジェスチャーゲーム
- ビンゴ2
- 時刻の言い方の確認
- デジタル教科書 Activity
- ふりかえり
各活動の流れ
①挨拶
挨拶のあとに Unit 2 で学習した How’s the weather? を使ってその日の天気を聞いたり、Unit 3 で学習した曜日を聞くために What day is it today? と尋ねたり、既習事項を取り入れてみましょう。
②歌
Unit 2 の天気の歌、セブンステップス(ノーマル版とリバース版)や数字の歌です。
③めあて
めあての確認をしましょう。
④前時の復習
⑤ジェスチャーゲーム
2時目で行ったように取り組みましょう。
⑥ビンゴ2
3時目で行ったように取り組みましょう。
⑦時刻の言い方の確認
スライドにある時刻を見せ教師が What time is it? と聞いて児童に It’s five p.m. のようにやり取りをしていきましょう。スライドを1度クリックすると短針がぐるぐる回ります。クリックの2度目で7時とか9時などで自動的に止まります。その時間を児童にWhat time is it?と聞いてみましょう。
⑧デジタル教科書 Activity
前時は教科書で扱った10個のイラストから好きな時間を選ばせましたが、本時はより自由に好きな時間を共有できるようにしましょう。まずは教師がデモンストレーションを見せましょう。
教科書にはない先生自身の本当に好きな時間を紹介しましょう。バスケットが好きな先生なら It’s basketball time.、料理が好きな先生なら It’s cooking time. など、先生自身が好きな時間を自己開示します。自分の好きな時間を紹介したあとに、これまでと何が違ったか聞いてみましょう。ここでめあてを振り返ることもできます。
ワークシートの「あなた」の部分に2時目と同じように記入をさせましょう。机間指導しながら、記入の終わった児童へは英語で表現させてみたり、時刻を言わせてみたりしてください。また、記入が終わらない児童への声かけも行いましょう。
ワークシートは、前回は友達2人分でしたが、本時は8人分聞くことができるようになっています。インタビューをさせる際は、前半と後半に分けて途中に児童の活動を見て中間指導を入れるようにしましょう。
これまで私が教えてきて、児童が実際に表現していた好きな時間を紹介します。自由度をあげると子供らしさが伝わってきますね。
● It’s history time. I like Date Masamune.
● It’s YouTube time. I like Hikakin TV.
● It’s music time. I play the piano.
歴史が好きで歴史上の好きな人物がいる児童、好きなYouTuberがいる児童、ピアノを習っている児童。それぞれの児童が思考し、自分の好きな時間が伝わるように工夫している姿が見られました。英語の表現に関しては、児童が考えられそうなものは全体に聞いてみて共有したり、難しいものは簡単な英語を個々に支援したりするとよいでしょう。
また、児童から次のような表現もありました。
● It’s cat time. I like cats.
● It’s friend time. I play dodgeball.
英語としては不自然な表現かもしれませんが、ネコと遊ぶことを楽しんでいる児童、友達とドッジボールする時間が好きだという児童……、子どもらしい自由な発想でとてもよいと思います。称賛をしながらも、言葉として不自然なところはないか、児童にもう1度考える機会を与えてみましょう。
イムラ先生の〈ココがポイント!〉
It’s ~ time. の意味は「~の時間だよ。」なので、It’s snack time. は「おやつの時間だよ。」になります。基本的には、「これからおやつを食べるよ」というニュアンスで使われることが多いですね。
ここでは、It’s history time. と言ってから、I like Date Masamune.と続けて、児童が思考し、プラスワンで表現するように促しています。
因みに、It’s cat time. It’s friend time.は英語として不自然な表現になります。自由な発想をほめて、なぜそうなのか考えさせましょう。「ちょっと惜しいね。こうは言わない。なぜなら日本語でも”ネコの時間”、”友達の時間”とは言わないよね。英語も同じ。」と伝え、ニュアンスの違いに気づかせていくのもよいと思います。
教師は机間巡視をしながら、
●自分の好きな時間について、尋ねたり答えたりして伝え合う。(思考力、判断力、表現力等)
●相手に配慮しながら、自分の好きな時間について伝え合おうとする。(学びに向かう力、人間性等)
について評価します。 自由な意見が出ると思うので、できるだけ多くの児童が発表できるようにしましょう。
⑩ふりかえり
本時の目標から振り返りを行いましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ アニメーション/鶴岡信治