11月クライシスを予防!9月から実施したい「荒れ」回避の方策
学級崩壊のカウントダウンは9月からと言われています。気づかぬうちに崩壊が進み、11月には手遅れ・・・とならないために、9月の今から対策を練ることが大事です。今回は【予兆発見編】につづく第2回【予防編】として、具体的にどういった方法で荒れを回避するのが得策か、解説していきます。
【予兆発見編】はコチラから読めます。
学級崩壊11月クライシスを防ぐ!予兆発見のポイント&チェックリスト

目次
コツコツとクライシス予防
荒れを起こさないための特効薬はありません。ですが、種類と数はかなりたくさん存在します。最大のポイントは、
「夢中になれるものを企画すること」
11月には大きな行事がありません。だとしたら、クラスで子どもが夢中になる、一生懸命にがんばるようなイベントを企画すればよいのです。
例えば、〈サツマイモパーティ〉を企画します。グループは子どもたちが考えます。さらに、レシピや調理の役割分担もグループで相談して準備を進めます。サツマイモがクラスの畑で収穫されたものなら最高です。子どもたちは収穫に向けて、水やりも一生懸命するかもしれません。「サツマイモ大収穫祭」でさえ、子どもたちにとっては一大イベントです。さらに、他のイベントにつなげることができれば、ますます夢中になります。

他にもあります。
- 目指せ清掃名人! 一流の技を身に付けて清掃士免許ゲットだ!
- イラスト係発「先生の似顔絵大会」優勝賞品は豪華な○○。
- みんなで汗をかけ ケンケン相撲 横綱決定トーナメント
- クラスみんなで達成11月の読書400冊!
- ただの鬼ごっこじゃない!? 鬼にはサングラス「〇年△組版 逃●中」
- 〇組のイメージソングを作ろう。作詞作曲大会!
- イメージソングをCD化して、お昼の放送に流してもらおうプロジェクト
・・・などなど。
※注意する点は、「達成できなかった」「うまくいかなかった」原因が特定の子の責任にならないものにする
基本的にイベントは何でも構いません。楽しく夢中になれる活動があれば、子どもは荒れてなんかいられないはずですから。
イベントだけでは不十分
「よし! イベントをしよう。これでばっちりだ」と思ってはいけません。
なぜなら、学校生活のほとんどは授業だからです。学級活動を中心としたイベントを企画することは確かに効果的ですが、授業もひと工夫の必要がありそうです。
私は授業の中で、次の三つがクライシス予防の最低条件だと考えます。
【クライシス予防】授業の三か条
一. 授業に楽しさを
二. 達成できる喜びを
三. 活動できる時間を
みなさんの授業はいかがでしょうか。子どもたちは楽しく、達成した喜びを感じ、生き生きと活動していますか? これから三か条の一つひとつを詳しく解説していきます。
一. 授業に楽しさを
授業中に笑い声が聞こえること。人を嘲ったり、失敗を笑ったりするのではありません。授業中にみんなが笑顔になり、雰囲気が温かくなる時間が大切です。
授業の本質は「funny」ではなく「interesting」ですが、それには長い時間と努力が必要です。まずは先生の冗談でも、子どもたちの脱線でも、笑顔の場面を意図的につくりましょう。

二. 達成できる喜びを
できたときの喜びと、うまくいかないときの苦しさは大人も同じです。子どもならばなおさらのこと。「できた!」「分かった!」と思える場面を増やしてあげましょう。
場合によっては、とことんレベルを下げて、「これくらいは誰でも分かるだろう」というところにします。中学年には、「ぼく、できる!」「わたし、分かる!」が次への大きなエネルギーになるはずです。
三. 活動できる時間を
45分間ずっと座りっぱなしの授業では、子どもたちは飽きてしまいます。子どもたちの集中は10分もたないということを聞いたこともあります。図工の作品づくりもそうですが、国語でも、社会でも、算数でも、子どもたちが活動する時間を確保したいものです。