「騒がしい子を叱ってほしい」という保護者のクレーム対応策|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

子供たちの自主性を引き出す斬新でユニークな実践が話題の「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生 。今回は、保護者から「今年度のクラスは騒がしい男子が多い。前任の先生は厳しく叱ってくれた。同じようにきちんと叱ってほしい」というクレームがあった場合、どうすればよいのかぬまっち流の対応策を聞いてみました。

目次
騒がしい男子が集中して取り組める活動を取り入れる
保護者の中には、厳しく叱ってくれる先生がよい先生であると信じている人もいる。
しかし、例えば男子が授業中に騒がしいという場合、叱って押さえつければよいのかというと、それでうまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるだろう。
前任の先生と同じことをしても、前の先生とは子供たちとの信頼関係も違えば、キャラクターや声も違うわけだから、同じような結果になるとは限らない。
まずは、授業中に騒いでしまう子がいるという課題にどう取り組むかが重要だ。
例えば、授業中男子がうるさいという場合、ボクなら男子が集中して取り組めるような活動を取り入れるように工夫するだろう。授業中に騒いでしまうのは、授業に飽きてしまっているか、活動に集中できないからだ。
子供たちをよく観察して、みんなが楽しく集中できるような活動を仕掛けていくことで改善できるだろう。
騒いでしまう子、良くしゃべる子を、「面白い子」に変える
また授業中によくしゃべる子もいるよね。
それを「うるさい」「騒がしい」と捉える保護者もいる。
この場合も、保護者からクレームがあったから叱っておとなしくさせることが最善の策なのかと言えば、そうとも限らないよね。
ボクはそういう子の特性やクラスの状況を見極めた上で、どう対応するのか考えるほうが大事だと思っている。
ボクなら、「よくしゃべる子」の性格やコメントを活かして笑いに変えて、「面白い子」にしてしまうだろう。
よくしゃべる子は、いろいろなことに意欲的であることが多く、授業を盛り上げるのにも役立つからだ。
当然先生が話している時は先生の話を聞く。他の子の話もちゃんと聞く。活動には集中して取り組むというメリハリもつけた上で、よくしゃべる子を上手に活かして授業を盛り上げるほうがいいと思っている。