〈小4〉1学期の「総合的な学習の時間」指導アイデア
4年生の1学期におすすめの「総合的な学習の時間」の指導アイデアを紹介します。文部科学省編著『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(小学校編)』(アイフィス)の作成にも協力した、神奈川県公立小学校指導教諭の荒木昭人先生が解説します。
執筆/神奈川県公立小学校指導教諭・荒木昭人
目次
体験などを通して気付き、共有や振り返りによって学びを豊かにする
総合的な学習の時間を充実させるには、具体的な体験や地域の人との関わりをどのように設定するのかが重要です。具体的な体験や地域の方・専門家から話を聞くといった活動は、様々な気付きにつながります。
具体的な体験などを通して生まれる気付き は、 その後の活動の方向性を決める「学習の目的」や「解決するべき課題」につながっていくのです。そのためには体験をした「その後」も重要です。体験等を通して生まれた一人一人の気付きを、グループや集団で体験などを振り返り、気付きを共有して整理する時間も併せて設定しましょう。
次項から、具体的な授業アイデアを紹介します。
活動例①「起震車による体験活動」

実際に地震の揺れの大きさはどの程度だったのか体験するためや、それを味わった人の気持ちを想像するためという目的をもって、起震車による体験活動を行いました。
【体験後の話合いの例】
起震車体験をして感じたのは、「震度7は立っていられない」ということ。そんな地震を体験した熊本の人たちのことが心配です。私たちに何かしてあげられることはないかなと考えています。
僕たちの地域で地震が起きたときのことを考えないといけないと思いました。あの日の夜、家族で地震のことを話しました。
高いところに住んでいた人は、私たちが体験した以上の揺れを感じたのだと思いました。
例えば、どんなことをしたら、熊本の人のためになると思いますか? みんなでアイデアを出し合ってみましょう。
子供の発言を取り上げ、今後の活動を考えるきっかけにしましょう。
