先生と子供たちとでつくる学級の目標のポイント
「学級の目標」は、担任の願いと、学級の子供たち一人ひとりが思う「1年間でこんな学級になっていたい」という願いが合わさってできるものです。学校には、誰がつくったかによって呼ばれ方が違ういくつかの目標があります。その中で、「学級の目標」は一番子供たちに近いものであり、一番多くの願いを集めてつくりあげるものです。どのように活用していくかまで見通してつくっていきましょう。
執筆/山口県公立小学校教諭・榎木道子
![先生と子供たちとでつくる学級の目標](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/74.jpg)
目次
学級の目標をつくろう
ステップ1 集める
新しい学級に対する自分の思いや自分を支えてくれる人の願いや思い、夢を集めます。
![ステップ1 集める
願いや夢を温める期間](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/1111-1.jpg)
ステップ2 まとめる
集めた意見をもとにお互いの願いや思い、夢をまとめます。
![ステップ2 まとめる
学級への気持ちをしっかりと耕す時間](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/hs-2.jpg)
ステップ3 つくり出す
学級会などで話し合って学級の目標をつくりだします。
![ステップ3 つくり出す
話合い活動を通してつくることで、自分たちのものだという強い思いを育てることができます。](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/rururu.jpg)
1年間使う大切な目標です。時間がかかっても、みんながかかわってつくりあげることを大切にしましょう。
学級の目標にはどんなものがあるの?
スローガン・テーマ型
- 最後まで全力
- 〇組つくり出そう思い出を
![やる気あふれる教師と子供たち](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/75.jpg)
イメージ・比喩型
- スマイル○組
- 全力なかまっくす
- ひと粒ひと粒がねばる納豆学級
語呂合わせ型
- お てほんになる学級
- や さしい学級
- さ いごまであきらめない学級
- い っしょうけんめいがんばる学級
熟語型
- 喜跡
- 輝礼
- 待夢
- 優言実行
魅力ある目標にするためのポイント
- 前向きな言葉で表現されている
- 思いや願いが取り入れられている
- オリジナリティーがある
- 目指していこうとする方向性が示されている
![目標に向かってかんばる子供たちのイメージ](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/2-34.jpg)
学級の目標をつくったら、飾りにせず、生かしていくことが大切です。
その1 学級の目標をネーミングに生かす
![学級通信のタイトルに使う](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/p-2.jpg)
![学級会や集会の名前に取り入れる](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/i-1.jpg)
学級の目標を子供たちが常に意識できるように、さまざまなネーミングに生かしましょう。
また、保護者にも、学級の目標が何で、どこに向かおうとしているのかを伝えることができます。
その2 学級の目標をシンボル化する
学級の目標は子供たちにとって親しみがあるものであり、それが愛着へとつながっていくものです。
![キャラクターを募集したり、学級歌をつくったりする](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/04/kyara.jpg)
行事の際に学級の旗やTシャツをつくるなど、次第に子供たちからも発想が出てきます。それらを大切に取り上げて生かしていくと、所属感や連帯感を高めていくことができます。
その3 学級の目標をめあてや振り返りに生かす
具体的な行動目標にしたり、価値づけや振り返りの視点にしたりすることで、学級の目標をさらに意識づけることができます。
![学級会や集会のめあてに取り入れ、振り返りのときの視点にする](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2022/03/banho.jpg)
イラスト/菅原清貴
『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より