学年末や新学期におススメの学級レク①「目玉焼きリレー」|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

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国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭

沼田晶弘

「ダンシング掃除」や「プロジェクト制」など、子供たちの自主性を引き出す斬新でユニークな実践が話題の「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生 。今回から数回にわたり、子供たちの仲を深め、クラスが盛り上がる学年末や新学期におススメの学級あそびを紹介していただきます。

沼田晶弘

お互いに協力し合う楽しさを知る「目玉焼きリレー」

フープを使った「目玉焼きリレー」を紹介。これは、フープの中に入る人が黄身の役、フープを支える人が白身の役になって、黄身を守りながら移動するゲームだ。

みんなで協力し合い目的を達成する楽しさもあり、子供同士はあまり接触しないので、コロナ禍でも比較的取り組みやすいゲームだ。

用意するもの

・フープ
・コーン

やり方

①5~6人でグループをつくる。
②フープの中に入る人(黄身)を決める。
③他の人はフープの外側に立ち、フープを持って支える。
④フープの中にいる人にフープが当たらないようにしながら移動し、コーンの周りを一周して戻る。
⑤スタート位置に戻ったら、黄身役を交代する。全員が黄身役を経験したら終了。

5人一組になり、フープの中にいる人にフープが当たらないようにしながら移動し、コーンの周りを一周して戻る。

クラス全員の承認欲求を満たす

のゲームの特徴は、黄身役も白身役もお互いの動きを想像しながら協力し合い移動するところ。

そして黄身役の子は、まわりの人が自分の動きに注目しながらずっとついてきてくれるので、承認欲求が満たされる。だからぜひ全員に黄身役を経験させたい。きっとクラス全体が温かい雰囲気になるだろう。

また、白身役の子は黄身役にフープが当たらないように気遣いながら移動し、黄身役の子は白身役の子のことを思いやりながら移動スピードや姿勢を工夫するようになるので、相手のことを想像する気持ちを育てたいときにもお薦めだ。

「黄身役は自由に動いてもOK」というルールも盛り上がる

リレー方式ではなく、黄身役が自由に動いてもよいというルールにしても盛り上がる。

例えば、ちょっとふざけて突然走り出したり、わざとゆっくり移動したり、自分が自由に動いてもみんなが合わせてくれるという喜びを感じられるし、周りの子も、相手の動きを観察して予測しながら進む面白さを味わうことができる。

そして、子供を盛り上げるのは教師の大事な役目。 面白い動きをしたり、相手を気遣って動いている子供がいたら、きっちり拾って反応してあげよう。そして教師自身が大いに楽しむこともとても大事だよ。

黄身役の動きにみんなが合わせてくれるので、承認欲求が満たされる。

説明が長くならないようにするのがポイント

レクを盛り上げるポイントは、最初にルールを説明するとき、説明が長くならないようにすること。ボクは説明なしで、突然カラーコーンを用意し始めたり、フープを並べたりする。そうすると子供たちは「何が始まるんだろう」とワクワクするよね。

そしてルールは厳密である必要はないと思っている。まずはとにかく始めてみて、クラスの現状に合わせてなんとなくルールをみんなで決めていくほうがいい。だってこのレクの目的は、「お互いの信頼関係をアップすること」だからね。

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沼田晶弘先生
沼田晶弘先生

沼田晶弘(ぬまたあきひろ)●1975年東京都生まれ。国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカ・インディアナ州立ボールステイト大学大学院にて修士課程を修了。2006年から現職。著書に『板書で分かる世界一のクラスの作り方 ぬまっちの1年生奮闘記 』(中央公論新社)他。 沼田先生のオンラインサロンはこちら>> https://lounge.dmm.com/detail/2955/

取材・構成・文/出浦文絵 イラスト/藤井昌子

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