小5体育「陸上運動(走り高跳び)」指導アイデア

執筆/滋賀県公立小学校教諭・ 森山大輔
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・塩見英樹、滋賀県公立小学校教頭・内藤康司

授業づくりのポイント

高学年の走り高跳びでは「リズミカルな助走から力強く踏み切って跳ぶことができる」ことを目指します。リズミカルな助走とは、「スピードよりもリズムを重視した踏切に移りやすい助走」のことをいいます。

単元前半では、リズミカルな助走から踏み切って跳べるように、下に示す場で、走り高跳びに必要な感覚や動きを身に付けていきます。単元後半では、身に付けた動きを基に自分の記録の向上を目指して学習を進めていきます。自分の課題に合った場を選んで練習に取り組み、初めの記録と比較して記録の伸びを確かめていきましょう。

単元計画(例)

単元計画(例)
前半は基本的な動き方を学び、後半は自分の課題解決に向けて練習し、記録の向上を目指します。

楽しむ① 自分に合った振り上げ足や助走のリズムを見付けよう!

「レベルアップチャレンジ」では、自分に合ったリズミカルな助走からの踏み切りの動きや空中での動作、着地の仕方を身に付けます。自分に合った振り上げ足を見付け、下に示すいろいろな場で何度も繰り返し練習しましょう。

また、リズミカルな助走を身に付けるためには口伴奏を使うと効果的です。単元名の「はい! ハイ! Highジャンプ!!」を「トン・トーン・ト・ト・トン!」の5歩のリズムを自分で言ったり、仲間と言い合ったりすることで、お互いの動きを確認し合いましょう。

準備運動

8の字ゴム跳び

8の字ゴム跳び

8の字を描くようにゴムを跳び越えることで、振り上げ足を左右共に経験できます。慣れてきたら高さを変えて行うこともできます

リングジャンプ

リングジャンプ

片脚でジャンプして、つるされた紙を手でタッチしましょう。

リズム横跳び

リズム横跳び

「ト・トン!」のリズムでゴムを横向きに越えていきます。踏み切り足を高く上げることを目指しましょう

レベルアップチャレンジ!

※走り高跳びに必要な感覚や動きづくりを目指す場にしましょう。

3歩でドン!

3歩でドン!

3歩の助走で板を力強く蹴って跳び上がり、大きな動作を身に付けましょう。

上体を起こそう!

アクセント助走!

アクセント助走

5歩助走による踏み切りの3歩前で「トーン」と弾むリズムを身に付けます。「トーン」と弾み、勢いをつけましょう。

踏み切りの3歩前を「トーン」と弾むことで力強い踏み切りに移りやすくなりますよ!

ゴム跳び!

ゴム跳び!

ひざ・腰・胸と、ゴムの高さを変えて跳び越しましょう。真ん中に目印を付けることで、踏み切り位置の目安になります。

振り上げ足を横に開くように跳びましょう!

ゴムをクロスさせる

ゴムをクロスさせると、中心が低くなり、怖くないね!

ジャーンプとんとん!

ジャーンプとんとん!

跳び箱の上から跳び、セーフティーマットへ着地します。「ジャーンプ・トン・トン」と掛け声をかけることで、片足ずつ着地することへの意識を高めます。

高跳びバーを使用することに抵抗を持ち、怖がってしまう子供もいるでしょう。そんな場合は「ゴム」を使うと良いでしょう。ただゴムは「引っかかったかどうか」の判断がしにくいため、ゴムに「折った紙」を乗せておくと良いでしょう。

走り高跳びの学習の場で使う支柱の高さが子供の顔の高さに近いことが多いため、支柱の先にタオルを巻き付けたり、テニスボールに切り込みを入れたものを付けたりすることで、万が一倒れてしまった際に、支柱の先による怪我を防ぐようにしていきましょう。
また、支柱と支柱の間隔を2m程度離すことで、支柱を気にせず安心して学習することができます。

楽しむ② 自分で選んでレベルアップしよう

単元後半の「レベルアップチャレンジ2」では、かかわり思考ツールの「私の課題MAP」を活用し、「引っかかった部位」に仲間からシールを貼ってもらいます。その部位が引っかからないように、自分の課題を見付け、単元前半で行った「レベルアップチャレンジ」の中から、自分の課題に合わせて場を選び練習していきます。最終記録会に向けて、仲間と声を掛け合って、記録の向上を目指していきましょう

レベルアップチャレンジ2! 場の設定例


レベルアップチャレンジ2! 場の設定例

たくさんの場を用意することで、「運動量を確保すること」「子供の密集を防ぐこと」が達成できます。また、場の設定を工夫し、安全に楽しく学べる環境にしましょう。


かかわり思考ツール
「私の課題MAP」

私の課題MAP

「ひっかかった部位」を仲間に見てもらい、シールを貼ってもらいます。それを自分の「課題」とし、課題解決シートを参考に練習を選び、実施しましょう。自分の課題が分かれば、めあてを持って練習することができます

・上体が起きないとき…3歩でドン! リングジャンプ
・振り上げ足があがらない…リズム横跳び
・リズムが合いにくい時…アクセント助走
・踏み切りが弱いとき…3歩でドン
このように例示を用意することで、自分で選びやすくなりますね! 子供と考えるのも良いでしょう。


イラスト/たなかあさこ、横井智美

『教育技術 小五小六』2021年1月号より

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