ページの本文です

【若手教師お悩み共有座談会・中編】コロナ禍の2学期、行事なしで学級の一体感をどう育てる?

特集
夏休みあけの学級経営リスタート特集
特集
新任教師&教職を目指す方へのオススメ記事セレクション

こちらの記事も併せてお読みください。
【若手教師のお悩み座談会・前編】教師になって一番の悩みは授業以前のこと

悩む教師
写真AC

いよいよ2学期のスタート。コロナ禍により、子供たちが成長するために大きく寄与していた恒例行事が行えない状況の中で、学級経営に悩んでいる若手教師の人も多いのではないでしょうか。前回に引き続き、小学校教員2年目のタクヤ先生と4年目のナナ先生(ともに仮名)に、特に今現在、悩んでいることは何かを聞いてみました。

〔参加してくれた先生方〕

👨‍🏫タクヤ先生……大学院を卒業後、現在は神戸市の公立小学校で2年生の担任をしている。教員2年目。大学院時代はICT活用に関して研究していた。アウトドアが大好き。

👩‍🏫ナナ先生……大学卒業後、現在は北海道の公立小学校で2年生の担任をしている。教員4年目。大学時代は理科教育を専攻していた。きのこと水樹奈々が大好き。

◯聞き手
中瀬美稀…小学校教員の経験あり。さまざまな媒体で執筆を行うフリーライターとなった現在も、教員が自分らしく働ける社会にしたいという思いを持ち続ける。タクヤ先生、ナナ先生とは大学時代の同級生。

【現在のお悩み】行事なしでも子供を満たす、パワーを活かす方法を模索中

ーー二人とも、教員生活を通して学級経営に関するお悩みが大きな柱であるとのことでしたが、今、リアルタイムで悩んでいることはどんなことでしょうか?

ナナ:私のクラスに、「褒められたい・テストで100点も取りたい!」とすごく勉強のやる気がある子がいて…でも、実力が伴っていないんです。その子は勉強していても分からないことだらけで…私にもよく質問してくるんです。

それで「答えは教えてあげられないから、一緒に考えようね」と言ってヒントをたくさん出すのですが、その子はすぐに「分からない!」となって投げ出してしまうのですよね。問題を解くのをやめてしまったり、教室を飛び出していってしまったり。

そんな状況なので、2学期以降、クラスへの声かけをどうしていこうか悩んでいます。その子だけでなく、クラス全体の子たちとの信頼関係がまだ築けていないな、と感じるので…。

タクヤ:私のクラスには、自分たちさえ良ければいい、みたいな考えの子が多くて…。ナナ先生の例のような、教室を飛び出すような子はいないのですが、なんだか、集団としての一体感がないというか。助け合うという仲間意識が薄いんですね。

隙あらば、(いい意味で)一歩踏み越えたいと思っている子に対して、仲間と助け合えたり協力し合える場を用意してやりたいのですが…。

じゃあ何を用意するか、ってなったときに、体育も運動会も音楽会も全部、「このご時世だから…」という理由で開催が難しくなっているので。この、新型コロナウイルスの感染拡大防止策を取らなければいけない状況の中で、どこまで、集団としての一体感を育むイベントを用意できるかと考えると、難しいです。

2学期以降は、「集団としての一体感を高めるための場づくり、環境づくりをどうしていくか」が課題ですね。

【2学期の挑戦】クールダウンの時間と、中止となった行事の代わりになるような活動を取り入れたい

ーー二人とも、やはり学級経営についての悩みが大きいのですね。ではそんなお悩みについて、これからどうしようと思っていますか?

ナナ:この夏休み期間中に、(学級経営に関する)研修をいろいろ受けたんですね。そこで学んだのが、「(子どもたちを落ち着かせるために)クールダウンの時間を設ける」ということでした。

2学期、先ほど例に挙げた勉強ができるようになりたい子が勉強を投げ出してしまうようなときや、学級全体が落ち着かないときは、一旦クールダウンの時間を設けてみようと思っています。

タクヤ:僕のクラスでは、2学期から係活動に力を入れようと思っています。

最終的にはクラス全体が仲間意識をもってほしいのですが、まずはクラス全体の前に、班とか係とか、小さい集団で(いろいろなことを仲間意識をもって)やってみてほしいですね。

係活動では、子どもたちには自分から企画をしてほしいです。とは言っても最初はこちらがお膳立てをして、あたかも子どもたちが「自分で企画ができた」と思えるように仕組むことにはなると思いますが(笑)。

とにかく2学期は、係活動を通して、「人と協力して成功した経験」を子どもたちに積んでほしいです。

【大切にしていること】職場の人間関係が悪いのはコストでしかない

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
特集
夏休みあけの学級経営リスタート特集
特集
新任教師&教職を目指す方へのオススメ記事セレクション

人気記事ランキング

教師の働き方の記事一覧

フッターです。