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ベテラン教員のモチベーション維持【現場教師を悩ますもの】

連載
諸富祥彦の「現場教師を悩ますもの」

「教師を支える会」代表

諸富祥彦

「教師を支える会」を主宰する『現場教師の作戦参謀』こと諸富祥彦先生による連載です。教育現場の実状とともに、現場教師の悩みやつらさを解決するヒントを、実例に即しつつ語っていただきます。

【今回の悩み】50代半ばになり、仕事への意欲がわいてきません

少し前まで「もっとよい授業をしよう」「もっとよい学級を作ろう」という意欲があったのですが、このところそのような気持ちがわいてこなくなりました。なぜなのでしょうか。この先どう頑張ったらよいのでしょうか。

(小学校教諭・50代女性、教職年数:35年)

「人生の午後」50代の生き方は難しい

10年ほど前に『「とりあえず、5年」の生き方』(実務教育出版)という本を書きました。いつ死んでも悔いのない生き方をするために、5年単位で思い残すことなく存分に生きろ、と提案した本です。

人間は40代後半から50代前半で人生の切り替え地点がやってきます。スイスの心理学者、カール・ユングの元には中高年期の悩みで相談に来る人が多くいました。ユングは30代後半が「人生の正午」だと言っています。今はユングが生きた20世紀前半より平均寿命が延びていますから、現代に置き換えると40代後半から50代前半が「人生の正午」にあたります。

これまで体力や気力もありバリバリと仕事ができたけれど、正午を過ぎると、太陽が沈む時期に向かって人生の完成の時期に入ってきます。残りの「人生の午後」をどう生きるか、これは相当難しいことなのです。

現状維持できるだけでも大したもの

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