二学期は学級会をバージョンアップ!~学級の問題から議題へつなげよう~
コロナ禍であっても、「自分たちの学級・学校生活をよりよいものにしたい」という子供たちの思いや願いは同じはずです。今だからこそできることを考え、工夫して取り組むことが必要です。何事もまずはやってみること、そして続けることが大切です。学級会の回数を重ね、少しずつバージョンアップさせていきましょう。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・東奈奈子

目次
問題を見付ける目を育てよう
議題は、学級活動で最も大事なものです。子供たちにとって必要感のある議題にするためにも、よりよい学級にしたいという思いを日頃からもたせることが大切です。
そのために教師は、実践事例を紹介して刺激したり、子供たちとの日常会話の中で、いいなと思った発言・発想は、学級全員に気付かせたりするようにします。

朝の会、帰りの会、係活動、日記に書かれている内容からも、広げることができます。子供たちの思いや願いがこもった議題を集めることが、楽しい学級活動につながります。

見付けた問題は、議題提案カードに記入します。教室に議題箱を置き、いつでも自由に議題を入れられるようにしておきます。
また、議題カード専用の掲示板を用意し、カードを掲示するという方法もあります。どのような議題案が出されているか、すぐにクラスのみんなで見ることができます。


議題の選び方を身に付けよう
子供たちが取り組みたいからと言って、どんな議題でもよいわけではありません。あらかじめ「議題の条件」を伝えておきましょう。
みんなで一緒にできることですか?
みんなが楽しくなれることですか?
みんなが困っていることですか?
また、自治的活動の範囲外(子供に任せられないもの)についても、学級全体で最初にきちんと押さえておきましょう。
次のことはみんなで決められないので、先生に聞いてください。一つは…
子供に任せられない問題とその発言例
①安全・衛生に関わること
お祭りで、本物のかき氷を出したら、楽しいと思います。
②友達のよい・悪いや罰を決める
このクラスの全員がチャイム着席ができないのは、○○さんのせいだと思います。
③お金を集める
○○さんのお別れ会のプレゼント用に、一人100円ずつ集めたいと思います。
④授業の時間を変える
体育の時間を使ってやれば、体育館を自由に使えると思います。
⑤学校の施設を使う
図書室を暗くして、お化け屋敷をしたらいいと思います。