【小三小四・理科】二学期はじめのおもしろ授業アイデア
夏休み気分が抜けない子供たち。身近なものを使って、理科の二学期最初の授業で子供の心をつかみ、学習意欲を高めるアイデアを紹介します。
神奈川県公立小学校主幹教諭・後藤大二郎
目次
小三理科編「光を使ったゲーム」
かげと太陽
校庭に出て、かげふみをしながら問題づくりを楽しみます。一辺が10~15m程度のコートをつくり、その中でかげふみをします。ポイントは、コートの中に日陰になる部分をつくっておくこと。自然と日陰に意識が向いてきます。その気付きを基に、問題を作っていきます。
例
[気付き]北側に立つと、コートから影がはみ出して踏めない
↓
[問題]太陽の位置はどこかな?
光のリレー
光の性質を利用し、教室に差し込んできた日光をリレーさせて、的に当てるゲームです。グループ対抗で時間を競うと、さらにおもしろくなります。
黒板に的を用意します。窓側に二つ、廊下側も二つ、机を用意して、その上に鏡を載せます。窓側の鏡からスタートして、全ての鏡に当てて的まで光をつなげ、光のリレーをします。反射させた光を絶対に人に当てないよう、注意しましょう。
光を集めよう
光を集める実験では、虫めがねを使うことが一般的ですが、凹面鏡を使うこともできます。炭酸飲料の空き缶を用意し、底の凹んでいる部分を研磨剤(金属磨き)で30分から1時間ぐらいひたすら磨き、ピカピカにしていきます。
すると、反射した日光を一点に集中させることができるようになり、虫めがねと同じように紙を焦がすことができるのです。
小四理科編「タブレット活用」
タブレットを活用しよう
Google Lens
Google の機能で、「Google Lens」というものがあります。AIによって、タブレットなどのカメラで撮影したものを画像検索し、名前が表示されるものです。最近は精度が向上して、植物や昆虫などの名前もかなり正確に示されるようになってきました。昆虫や植物、季節の生きものなどの観察におすすめです。
クリップ型マクロレンズ
タブレットやスマートフォンに取り付ける「クリップ型レンズ」は、ちょっとしたものを大きく写したいときに大活躍(写真参照)。簡単に虫めがねのように拡大して見せられます。その写真を共有できるのもタブレットで撮影するよさです。拡大した写真を用意して、「これはなんでしょう」クイズを作ることもできます。
レンズなし
レンズあり
取材・文/出浦文絵 イラスト/宇和島太郎
『教育技術 小三小四』2021年8/9月号より