子供たちを「話し方名人」「聞き方名人」に成長させ温かな学級をつくろう
相手に分かりやすく話したり、話していることを理解したりすることは、他者とコミュニケーションをとるうえでとても大切なことです。授業を中心に、さまざまな場面で年間を通して計画的に指導しましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・塚本裕美
目次
話し方名人に
話すときの基本的なきまりを掲示しておくと、子供たちは安心して話すことができるようになります。
話し方のきまり〈例〉
話し方を身に付けるには、日常の生活のなかでも「話す」ということについて、意識をさせていくことが必要です。そのために、子供たちの発表の手助けとなる話型を示しておくとよいでしょう。
話型の例
聞き方名人に
聞くときのきまりを明確にしておくことも大切です。
聞き方のきまり〈例〉
話す力・聞く力は、授業中だけで育まれるものではなく、朝の会や帰りの会、学級会といったさまざまな時間のなかで身に付けていくものです。そのなかで、「最後まで話す、最後まで聞く」指導をし、子供たちの話す・聞く力を伸ばしていくことが重要です。
また、話すことが苦手と感じている子供たちにとっては、クラスの友達が温かく聞いてくれるという安心感も必要です。「話の途中でつまったり、言い間違えたりしても、みんなは、話し終わるまで待ってくれるし、うなずいてくれるから大丈夫。話してみよう」と、話し手が思えるように、聞き手の共感的態度も併せて育てていくことが大切です。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年7/8月号より