学級経営につながる! 高学年の子供たちにおすすめの本
学級開きをはじめ、子供たちに教師の願いを伝えることが多い4、5月。読み聞かせによって教師の伝えたいことを考えさせるのも有効な手立てです。
執筆/福岡県公立小学校教諭・宮原佳太
目次
読み聞かせの流れ
①事前に教師の願いが込められた選書であることを伝える
「今日はみんなに考えてほしいことがあって、この本を持ってきました」
②重要な場面では問いかける
「この後、どうなると思いますか?」
「あなたなら、何と声をかけますか?」
③教師の願いを想像させる
「この本を読んで、どんなことが大切だと考えましたか?」
- 多様な考えを学級全体で交流させましょう。
- 教師は、どのような考えも受け止めましょう。
※読み聞かせでは、途中で質問をしたり、終わった後に感想を求めたりすることはよくないという主張もあります。目的に応じて読み聞かせの仕方を工夫しましょう。
こんなときに! おすすめの本
『ありがとう、フォルカーせんせい』
パトリシア・ポラッコ/作・絵
香咲弥須子/訳
岩崎書店
寄り添うこと、自分の可能性を諦めないことの大切さを伝えたいときに。
『ストライプ―たいへん! しまもようになっちゃった』
デヴィッド・シャノン/文・絵
清水奈緒子/訳
らんか社
周囲の目ばかりを気にせず、自分らしさを大切にしてほしいときに。
『おもいのたけ』
きむらゆういち/作
田島征三/絵
えほんの杜
自分の気持ちを直接言葉で伝えることについて、考えてほしいときに。
『字のないはがき』
向田邦子/原作
角田光代/文 西加奈子/絵
小学館
戦争の恐ろしさや、平和の尊さを考えてほしいときに。
『でんでんむしのかなしみ』
新美南吉/作
かみやしん/絵
大日本図書
悲しみや寂しさといった感情とも、うまくつき合ってほしいときに。
『ウエズレーの国』
ポール・フライシュマン/作
ケビン・ホークス/絵
千葉茂樹/訳
あすなろ書房
関心のあることについて、とことん探究することのよさを感じてほしいときに。
『教育技術 小五小六』2020年4/5月号より