家庭訪問を成功させるポイント3+1

担任の先生がどんな先生かということは、新学期の時期、保護者にとって最大の関心事です。保護者と初めて顔を合わせて話すことになる家庭訪問や懇談会は、先生にとって不安もあるでしょうが、子供の生活を知るチャンスであり、保護者の信頼を得るチャンスでもあるのです。学級経営をスムーズに進めていく上での絶好の機会と捉えましょう。

執筆/福岡県公立小学校教諭・後藤和歌子

家庭訪問は第一印象が大事

大切にしたいこと① 時間厳守

時間を守ることは、社会人としてのマナーです。はじまりの時間を守ることはもちろん、終わりの時間も上手に切り上げましょう。そのために、事前に移動経路を確認しておくとよいでしょう。例えば、地図を準備して、子供たちに、自分の家の場所にシールを貼らせるのもいいですね。

また、車で訪問する際は車をどこに止めたらよいか、年度はじめに配付する家族構成や、住所等を記入する家庭状況調査表に記入しておいてもらうと便利です。

話し出すとなかなか話が止まらない保護者もいます。その際は「次がありますので、また日を改めて話を聞かせていただきます」等、相手の気分を害さないよう丁寧に伝えられるといいですね。メモは目の前でとらず、車に戻ってからとるようにします。

大切にしたいこと② 身だしなみ

初対面の相手にとって、第一印象はずっと心に残るものです。ここで不安感を与えないよう、まずは見た目の清潔さは大切です。

また、家に上がって家庭訪問をする際は、靴下に注意です。つま先の部分が薄くなっていたり穴が開いていたりということのないようにしましょう。

大切にしたいこと③  笑顔・挨拶

初対面の相手と話すことに緊張しているのは保護者も同じです。挨拶ははっきりと爽やかに行います。話している最中は、柔らかい表情で、 適度な笑顔を心がけましょう。ただし、保護者が話す内容によっては、笑顔など禁物ということもあります。

最後に-危機管理と情報共有も忘れずに

懇談会では言えない個人的なことも、家庭訪問ではしっかり確認しておきましょう。

内容によっては命に関わることもあります。学校では様々な先生が子供たちに関わります。個人情報の取り扱いに留意しながらも、確認したことは学年や学校全体で情報共有するようにしましょう。また、昨年度末の担任からの引き継ぎや養護教諭、栄養教諭等との連携により、事前にそのことについて知っておくと、保護者の信頼は一層厚いものになるでしょう。

(例)・薬の服用 ・特別に配慮が必要なこと

きょうだいで同じ学校に通っている家庭には
きょうだい関係の確認は事前にしておくことをおすすめします。同じ日の違う時間で家庭訪問するよう設定をします。若手の先生から先輩教員に声をかけて日時調整するとよいでしょう。

イラスト/種田瑞子

『教育技術 小五小六』2020年4/5月号より

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